【あんスタ】みどロイド、拾った。【男主】

好き#side翠 ページ36

あんなAさん、見たことなかった。



「翠くんは部屋に戻ってて」



顔は笑っていたけど、目は全く笑っていなかった。あの優しいAさんが…


多分、本気で怒ってたんだと思う…


Aさんは部屋に戻ってと言っていたけど、玄関近くのリビングでこっそり覗いていた。


暫くたった今でも、あの人の性格は変わっていなかった。


どうせ連れ戻しに来た理由も、流星隊全員揃っていないと価値が無いからとかそんなんだ。


あの人はいつもそうだった。


いつも評判ばかり気にして、俺たちのこと道具としか見てない。


言うこと聞かないとすぐ手を出すし…そのたんびに、守沢先輩が助けてくれたっけ…


いつもは煩いけど、こういうときは頼りになって…皆のこと守ってくれてたな。


そんなことを思っていると、Aさんの怒鳴り声が聴こえてきた。


そこからのAさんは、なんというかその…誉め殺し?ってくらい聞いてて恥ずかしかった。


本人は真面目なんだろうけど、聞いてるこっちは凄く恥ずかしい…





「"ヒーロー"であり、"家族"なんだ…!」




Aさんのその言葉を聞いてぎゅっと胸が締め付けられた。





「もうっ…なんで、こんな…」




この人はどうしてこんなにも格好いいんだ…


場違いながら、そんなことを思ってしまった。


赤くほってたであろう顔を両手で覆い隠す。


Aさんへの好きが止まらない…


俺のこと、こんなにも思ってくれて、大事にしてくれて…


好きにならないほうが可笑しいでしょ、こんなの…


暫くすると、あの人は大きな声を出して出ていってしまった。


そっとAさんに近づく。




「A、さん…」


「み、翠くん!?」




Aさんが此方に気づく。


その顔は少し疲れていた。


Aさんは俺を見た瞬間何か思い出した顔をしたかと思ったらいきなり頭を下げてきた。




「ごめんっ、翠くん…!」


「なん、で…Aさんが謝るんスか?」




どうしてAさんが謝るのか、全く検討もつかなかった。


むしろ迷惑かけた俺の方が謝るべきだろうに…


少し間を開けてAさんはボソボソと話始めた。









‐‐‐‐‐







更新遅くてすいません。(しれっと)


あんスタ３周年おめでとう。(しれっと&遅刻)


·

好き→←マイヒーロー

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す