利害一致の臨時マネ【青葉城西】

43.知ってた ページ44

花巻side


バーンッ！！！


溝口くんのときと同様、思いっきり開く扉…


A「いつまでココに座ってんだw」


開いた扉の前で仁王立ちしてるA…


花巻「…A」

及川「…Aちゃん」

松川「…どうして」

A「みんなが部屋から出てこないから見てこいって溝口くんに頼まれた！」

松川「…いつから」


眉を顰める松川…


A「2、3分前w」


てことは、Aは松川の話を聞いてたんだ


A「…知ってたよ」

松川「えっ？」

A「…知ってた…松川が部活の話になるとやけに明るくなったり、バスケの話になると無理やり笑い話に変えようとしたりw…全部気づいてたw」


教室でAがバスケ部だったって話になったときも確かに松川は笑ってた…

笑い話に変えてた…


A「ありがとね…」


少し笑って、そういうA…


及川「ごめん…Aちゃん…そんな事とは知らず…」

A「えっ？wなに？」

孤爪「…A…無理に話さなくてもいいから…」

赤葦「…無神経でした…すみません」

A「えっ…ちょっ！！！」

孤爪「…なに？」

A「ﾌﾌｯwwｱﾊﾊﾊﾊｯww」


壊れたように、いきなり腹を抱えて笑いだした…


黒尾「おっ、おい！？大丈夫か！？」

A「ﾌﾌｯwwあーぁww…」


出てもない涙を拭うA…

コイツ…

大丈夫か？


花巻「…A？」

A「…もう、3年が経とうとしてるんだよwそろそろ踏ん切りつけなきゃねww…別に気を使わなくていいよ…全部話すよ…皆が聞いてくれるなら…全部話す…」


さっきまで、狂ったように笑ってたのが嘘みたいに、真剣な顔になるA…


牛島「…では、聞いてもいいか？…怪我のこと」

A「うん…なんでも話す…でも、明日ね？」


溝口くん、ガチギレしてたからwって笑うA…


A「みんな明日も練習でしょ？」


ほら、早く寝ないと明日に響くぞって笑ってる…


及川「じゃ、じゃあ…明日ね？」

A「…及川じゃダメだ…締まんないやw」

及川「えっ！？ちょっと！？」

A「ここは澤村だなw」

澤村「おぉ…じゃ、じゃあ解散！！」


うんうん、やっぱコレだねぇ…って笑いながら部屋を出ていくA…

でも、それはいつも見せる笑顔じゃなくて、どこか悲しそうな笑顔…

なぁ、A？

…お前、なに抱えてんの？

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