7曲目。 ページ10
A視点
入部してからもう間も無く3週間が経つ。曲の完成度が少しずつ上がってきた。
でも、部員は増えない。増やさないとコンテストに出れないのに。みんな声かけしてくれてるみたいだし、私にできることは待つことだけだった。
日「Aさん!」
4時間目が終わり、1人さみし〜く食堂へ向かおうとする私に珍しく菊が声を掛けてきた。
『どうしたの?』
日「あ、いやその。これからお昼だったらぜひご一緒させていただいても?」
『もちろん』
〜食堂〜
『珍しいね、菊が話しかけてくるなんて』
日「言われてみればそうですね。どうしてもAさんにお礼を言いたかったものですから」
日「貴方が入部してからというもの、皆さんの演奏技術が上がった気がするのです。Aさんの的確な助言が、皆さんの、心を動かしたのではないかと。本当にありがとうございます」
『お礼なんていらないよ。やるからにはてっぺんを目指さなきゃ』
私と菊は笑い合った。残暑がまだ残る、9月中旬。
響け、創音サウンド。目の前にあるあの音を掴め。
ルートヴィッヒ視点
Aと菊が食堂に行った頃。俺、ルートヴィッヒは中庭に来ていた。今日もあの人と話すためだ。
?「ヴェスト〜またここにいるのかよ」
独「ああ、ここが好きだからな。って、そういう兄さんだって」
普「ケセセセセ、俺様もここが好きなんだ」
そう言ったのは俺の兄・ギルベルト。創音学園の2年生だ。フルートがとてもうまいんだ。
独「兄さん、話があるんだが」
普「また、あの話か?俺様を吹部に入れたいようだが、入るつもりないからな」
どれだけ話しても納得しそうにないが、話さないことには始まらない。
独「頼む、兄さん!部のために、コンテストのために兄さんの力が必要なんだ!」
普「ヴェスト。何度言わせるんだ?俺様は入部するつもりはない。それだけは覚えろ。それに…
もう、この話はするな。」
低く、冷たい声でそう言い放ち、兄は去っていった。俺は何を言うことも、追いかけることもできなかった。
ただただ、その場に立ち尽くし、兄の去った方を見ていただけだった。
ーーーーーー
初めてのヘタキャラ視点はルートさんでした!どうでしたか?
プロイセンの初登場…プロイセンの口調むずい。
作者の知らない間にハートとお星様増えてた!嬉しみ!まだしてない人は1番右のお星様を…ポチッとお願いします!
14人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はる@四季 - すいしぇーさん» ありがとう! (2022年10月16日 13時) (レス) id: 17e09ea40f (このIDを非表示/違反報告)
すいしぇー(プロフ) - はるちゃん〜!!おめでとう(*´꒳`*)私も吹部だから、すっごい共感できる大好きな作品だよ…!続編待ってるね☆ (2022年10月16日 7時) (レス) @page50 id: 7b108f9ac6 (このIDを非表示/違反報告)
モブキャラA - はる@四季さん» この名前で葡さんの『あおときみどり。』ってやつ書いてます……!! (2022年10月14日 23時) (レス) @page48 id: cebb1c38ee (このIDを非表示/違反報告)
はる@四季 - モブキャラAさん» どんな作品書いてるんですか?是非教えてください! (2022年10月13日 21時) (レス) id: 17e09ea40f (このIDを非表示/違反報告)
モブキャラA - はる@四季さん» 続編……!!楽しみにしてます(っ ॑꒳ ॑c) (2022年10月13日 21時) (レス) id: cebb1c38ee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ