あの音を掴んで。【ヘタリア】

10曲目。 ページ14

菊視点



















部活終了のチャイムが鳴った後。Aさんが、部室で何かやっていました。



日「おや、Aさん。何をしてらっしゃるのですか？」


『あ、菊。部長になった一発目の仕事として、部の目標でも考えようかと。』



日「どんな目標なのですか？」









『今考えてるとこなんだけど、

響かせろ、創音サウンド!


なんてどうかな？』



日「素晴らしいじゃないですか！私、書道は得意なものですから、書きますよ」




創音サウンド、ですか。「創音」は音を創る、という字を書く。私たちにしか創れない音を創るためのいい目標です。





『ありがとう！早速貼ろう！』

ﾍﾟﾀﾍﾟﾀ

『じゃあね、菊。また明日！』
Aさんと別れた後、誰もいない家に向かう。










一人暮らしをしている訳でもなく、ただただシンとした家。
父上も母上も仕事でほとんど家に帰ってこないのです。送られてくるのはお金だけ。



幼い頃から父も母とも顔を合わせることがない。

起きる前に両親は家を出て、寝た後に帰ってくる。私にとっての当たり前の日常。


幼い頃から親という存在が羨ましかった。家を出る度にそう思う。自分の生まれた環境を憎んだこともあった。






“寂しくない”そう言ったら嘘になる。










でもそれを人に言うことができない、それが本田菊という人間なのです。




言いたいことを言えない自分を変えたい。引っ込み思案の自分を変えたい。


その一心で、コンクールなどで目立つ吹奏楽を中学から始めた。




でも、生まれ持った性格は変えられない。そう悟るのは早かった。



だけど、音楽が好きだったから。創音学園に入学して、吹奏楽を続けた。














例え、生まれ持った性格は変えられなくとも、その性格を最大限に生かすことはできる。






響かせろ、私たちの創音サウンド





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菊さんの初視点&過去編どうでしたか？


hit数400越え⁉ありがとうございます😭



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