030 ページ30
ふと、何かの締めつけで目が覚める。
『…ん…』
目を開けば綺麗な顔なんだから、壁の方に体を向けようとするも、その締めつけで動けない。
お互い向き合ってる状態をどうにかしたいものの、さすが男子高校生、ガチっと固められてる。
起こすのも違う気がするしな、とりあえずもう一度寝ようとゴソゴソすれば、彼は眠そうに「A?」と呼ぶ。
『いやいつから名前呼びになったの川西君。彼女じゃない女の子に名前呼びはだめだよ』
川西「…彼女いねぇし」
やや掠れた声で喋る彼はとても色気がやばい。ほんとにやばい。これはこれで私も興奮する。
『…いやいやちょっと顔近づけないで…ちょ、寝ぼけてキスとか有り得ないから』
近づけてくる顔を両手で抑える。
川西「むぎぅ…」
『そんな可愛い声と顔しても私のファーストキスはあげません』
川西「じゃあもうちょい…」
そう言って私の肩に顔を埋める。まぁ、可愛いから良しとしよう。
ポンポンと頭を撫でてまた眠りにつこうと目を瞑る。
川西「あ」
『…いやなに…?』
川西「俺の事名前で呼んでよ」
『いいね、そういう特別感好きだよ』
川西「太一」
『なぁに?太一』
川西「…A」
『うん、Aだよ』
川西「うわ、めっちゃ彼女欲しくなった」
『おう、可愛い彼女作って名前呼び合えって幸せになっとけ』
ぱっと私から離れたかと思えば、ベッドから離れて何かを探す。
太一が急にスマホのLINEのQRコードを差し出したかと思えば、「交換」と言われたので、近くに置いてあったスマホを託してダラダラする。
川西「このK.Aって彼氏?」
『いや、?クラスメイト…?』
川西「ふーん。はい。恋愛相談よろしくね」
『私にも紹介しろよその彼女。彼女に一夜を同じベッドで過ごした仲ですって自己紹介するつもりだから』
川西「最悪すぎる。絶対に紹介しねぇわ」
『あーお腹減った。なんか食べたい』
ベッドから起き上がってぺたぺたと部屋を出ていこうとする
もうすぐドアノブを触ろうとした時にぐいっと後ろから抱きしめられる
『…なに?』
川西「お前ちっせぇな」
『今更?』
川西「ちっさいし可愛いなぁ…性格はダメだけど」
『まぁそうだね』
川西「…」
『なに?』
川西「女の子充電中だからもうちょっと」
『ん』
あったけぇなぁ、人に抱きしめられるって
868人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆん(プロフ) - 更新楽しみに待ってます☺️ (2022年2月18日 18時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
hina hihoho2(プロフ) - コメント失礼します。雀田かおるじゃなくてかおりです…。この作品好きなのでこれからも更新応援してます! (2019年7月31日 9時) (レス) id: 54a67b7290 (このIDを非表示/違反報告)
あやか - バレーシューズはバッシュとは別物です…バスケのシューズがバッシュです… (2019年7月29日 6時) (レス) id: 8b3d747d68 (このIDを非表示/違反報告)
Maria - このお話凄く面白いです更新楽しみにしてます頑張ってください (2019年7月23日 6時) (レス) id: e320265211 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Sa | 作成日時:2019年7月16日 0時