だから私は優等生だっつってんだろ。【国見英】

優等生２１ ページ21

｢あー、もうなんでもいい、私帰ります｣


｢送ってく｣


｢大丈夫です｣



この前も言ったけど国見と付き合ってるなんて噂が流れたら困るんだよ！！！！！ボクは！！！！！！！！！！！！！


いくら私が優等生だからといって全ての人から好かれていると思うなかれ。


私だって分かってるんですよ、私のこと好いてくれてる人と同じくらい、実は腹の底で私のこと思いっくそ憎んでる奴がいるってこと。



でも私は今の生き方を変えるつもりはない。


だって怖いから。


上っ面だけの関係でも、はっきり憎しみをぶつけられるより全然マシ。




｢ところであの、ついてくるのやめてもらっても？？？｣


｢家まで送ってるつもりなんですが？？？｣



いや私承諾してませんよ？？ストーカーと何が違うんですかね。



｢真田さんはさー、俺の事嫌い？｣


｢……なんでそんなこと答えなくちゃいけないの｣


｢別に、聞いてみただけ｣




ここでもし、嫌いと言ったら、国見は傷つくのだろうか。


もう私とは話さなくなるのだろうか。




｢……国見くんは、大切なクラスメイトだよ！｣


｢……………こういうとき、優等生スタイルで誤魔化すのやめてくれます？｣


｢……どこで誰が聞いていてもいいように言ったまでのことだよ｣




国見のことどう思ってるかなんて、自分でもわからない。

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