47個目 インハイ決勝2 ページ48
それから緑間くんにボールが回ってくるが何故かシュートを打たない。
『…(なんで打たないの?)』
中「へぇ、見失う程影薄いってだけでもびっくりなのにあんなパスもあるのか、彼…あんな緑間封じがあるとはねぇ……ん〜、どうしようかなぁ……」
ブツブツと呟く監督の言葉に首を傾げた。
『緑間封じ?』
中「緑間のシュートは滞空時間が長いおかげでディフェンスに戻ることができるメリットがある。だが全員が戻るわけじゃない、リバウンドに備えているからな。だがその滞空時間が仇になってるみたいだね」
『あ…さっきのパス……』
あの緑間くんの顔面スレスレを通ったあのパスのせいでスリーを打てないとの事だった。
中「それにしてもAは彼がよく見えているね」
『みんなに言われますけど、私は黒子くんの影が薄いって意味があまり分からないんですよね』
まぁ、普通の人と比べたら気付きにくいかもしれないけど。
私
それからお互い1歩も譲らず点を取り返しているとそこで監督が指示を出した。
中「ふむ……ここだね。おーい、高尾、木村マークチェンジ!高尾、11番につけ」
秀徳が直接的なアプローチをかけた。なるほど…高尾くんの"あれ"を使うのか。
初めて聞いた時は驚いたもんだ。
コート全体をあらゆる角度から把握できるなんて、セルフ3D機能だ。
そして試合が動いた。
今まで通っていた黒子くんの魔法のパスを高尾くんが叩き落としたのだ。
ビーッ! 誠凛タイムアウトです
さすがに誠凛はタイムアウトをとった。
私はすぐさまドリンクとタオルを準備し、みんなに渡していく。
高「サンキュ♪あーらら、誠凛さん困っちゃったね〜?」
緑「気を抜くな、黒子はこれで終わるような奴じゃない」
高「大丈夫だって、影の薄さとったらただの雑魚だろ?」
緑「何故俺があいつの事を気に食わないか分かるか?」
私もずっと気になっていた、緑間くんはよく黒子くんに突っかかっていたから。
高「んぁ?」
緑「それは俺が黒子の事を認めているからだ。身体能力で優れている所はひとつもない、1人では何も出来ない、にも関わらず帝光で俺達と同じユニフォームを着てチームを勝利に導いた……あいつの強さは俺達とは違う異質の強さなのだよ。だから気に食わん…俺の認めた男が力を活かしきれないチームで望んで埋もれようとしているのだからな」
『黒子くんの事大好きなんだね』
高「ブフォ!wwwww」
緑「A……」
158人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪泉 | 作成日時:2020年3月10日 19時