31個目 海常vs誠凛2 ページ32
『間に合わないかも…』
今渋滞に引っかかっている私達、どうしたものか…
そんな事を考えていると緑間くんがチャリアカーから降りた。
緑「先に行くのだよ」
『「は?」』
そう言って本当に先に行く緑間くん。
『えっ、えっ、本当に先に行ったよ…!』
高「マジかよあいつ!とりあえずAちゃんも行って!」
『っ、そんな事できない…!高尾くんを置いて行くなんて…っ、私にはできないよ…!!』
高「Aちゃん…!」
『A行きます』
高「うぉい!ww」
茶番はそこそこに私は高尾くんのお言葉に甘え緑間くんのあとを追いかけた。
あとでジュースでも奢ってあげるからさ、緑間くんが←
『おーい、人でなしの緑間くーん』
緑「…」
ギロッと睨まれたがそんな事で凹む私ではないんだな。
海常の体育館に着くと既に試合は始まっていた。
ギリ間に合わなかったかぁ、少しだけでもと思い、ビデオをまわした。
にしても…
『普通にダンクしてる……すっげぇ…』
初めて見るダンクシュートに驚いていると
緑「ふん、ダンクなど猿にでもできるのだよ」
え、お猿さんにできるか…?
ていうか何か不機嫌だな、緑間くん。
人でなしって言った事がそんな嫌だったか、なんかごめんね。
ふとコートに目をやると見た事のある人がいた。
『……あれ?』
緑「どうしたのだよ」
『あの、黄色と水色の髪の人…見たことある』
緑「はぁ…もう忘れたのか、黒子と黄瀬だ。中2の頃に会っているのだよ」
『あぁ…!あの時の2人か!』
すっかり忘れてた。
2人もバスケ続けてるんだ、当たり前だけど…
それからゲームは進み、両者互角の試合だった。
『緑間くん』
緑「なんだ」
『バスケってこんなハイペースなスポーツだっけ?』
ダンクや間を縫うようなパスに目が行きがちだったが、違和感を感じた。
緑「…普通と比べてかなりペースが早いのだよ。あの2人のせいだろうがな」
緑間くんの言う2人というのは、誠凛の赤髪くんと海常の黄瀬くんの事だ。
2人のレベルが高いせいで周りもそれに合わせてペースが早くなっている、ということだ。
今誠凛は黒子くんと赤髪くんの連携のおかげで海常に食いついているといった所か…しかし、
『あっ』
黄瀬くんの腕が黒子くんの頭に直撃した、どうやら怪我をしたみたいだ。
それから黒子くんはベンチに戻され、試合は少しずつ海常リードになっていた。
1人抜けただけでこうも違うのか…
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作者名:雪泉 | 作成日時:2020年3月10日 19時