12個目 中学校編終 そして 本編序 ページ13
とりあえず絞りに絞って3つまでどうにか選別はしていた。
〇〇学園高校、〇〇高校、そして
"秀徳高校"
「え、意外。秀徳選んだんだ」
『うん』
「また何でそこにしたの?あそこまぁまぁ偏差値高いでしょ?」
『………家から程よい距離にあるから』
「あんたねー!!」
『すいませんでしたー!』
まぁそうなるよね?分かってた!
「ったく、将来が半分は決まるってのに…」
『なるようになるって』
「……はぁ、あ、そういえば緑間秀徳に行くらしいよ」
『へぇ〜……………え?』
そういえば駅前に新しいケーキ屋出来たらしいよみたいに軽く言われ、理解するのにかなり時間を要した。
『マジ?』
「マジマジ」
『てかなぜ私にそれを言った』
「いや、秀徳が候補にあったから」
なんだ、そういうことか。ちょっとびっくりした。
『そっか……秀徳に行くんだ……』
独り言のようにボソッと呟く。今の彼は前とどう変わったのだろうか、またあのシュートを見る事はできるのだろうか。長く忘れていた存在なのに、既に頭の中が彼の事でいっぱいになっていた。
そして志望理由としては中々ひどいが、私は進路先を決めた。
『私、秀徳に決めた!!』
あ、なんかポ〇モンみたい。
「おぉ、急に決断したね…まっ、決まったんなら勉強頑張って。偏差値高いみたいだし」
『おうよ!』
そしてこの事をお姉ちゃんにも伝えた。
「えっ!?A、秀徳に行くの!?」
『うん、お姉ちゃんは?』
「私は誠凛に決めたよ」
『あれ?誠凛って……あの新設校の?』
本当に最近できた新設校だ。私はてっきり強豪校に行くものだと思ってせいで、キョトンとしてしまった。
でもそのやり方でもありなのかな?お姉ちゃんの決めたことなら否定するつもりはなかった。
それから私は人生で1番と言っても過言ではないほど勉強した。
ほんと死ぬかと思った。
だって秀徳の偏差値高いんだもん…!舐めてた。
でもそのおかげで合格発表で番号を見つけた時はタイムズスクエアのニューイヤー状態だった。
ほんと号泣した←
人生で1番褒められたと思う。
そして、私は無事帝光中学校を卒業した。
▼
4月_
桜が舞うこの季節。
私は真新しい制服に身を包んでいた。
『おっはろーお姉ちゃん』
「おはようA」
それぞれの制服に身を包んだ私達。
今日から私達は別々の学校へと向かう。
私は平々凡々の学校生活を謳歌する。
『I love 平凡!』
…筈だった。
158人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪泉 | 作成日時:2020年3月10日 19時