寂しがりやの黒猫くん

春は出会いの季節？ ページ1

出会いは桜の花が咲く春。



「………。」



長かった入学式が終わり、今日から私も華の女子高生。


新しい学校に新しい友人、何もかも新しくなる…私は新しい学校生活への期待と、少しの不安を抱えて教室に入った。



「…えーっ…と、私の席は確か…」



1番後ろの窓側だった、筈。


席に座って思ったことは、椅子が高い。


身長が150の前半しかない私には、椅子が高くて足がぷらぷらしている状態だ。



「こんなに高いとか…」



やっぱり、中学とは全然違う。



「ねぇねぇ、貴方どこ中出身なの?」



突然声をかけられた。


声をかけてきたのは、淡い茶色の髪にパッチリ二重の可愛い女の子…私は自分の地味な黒髪ロングを見て、少し悲しくなる。



「私、柴田 那月。良ければ名前教えてよ!」



那月と名乗った女の子は、柔らかな笑みを浮かべて私に言う。



「…わ、私は立花 陽奈子。宜しくね、柴田さん。」



「ちょっと、私ら同じ歳なんだから“さん”は要らないよ。那月って呼んで?陽奈子。」



そう言えば那月は、私に握手を求める。



「う、うん…!じゃあ、那月って呼ぶね。」



差し出された手を握って握手をする、高校生になって、最初の友人が出来た。

隣の席になりました。→

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