18 ページ18
.
『た、ただいま、』
跡が付きそうなほどきつく握られた腕。
私の腕を掴んだのは、お兄ちゃんだった。
ジョンハン『心配したよ.....。』
『ごめん、』
項垂れたまま、弱々しい声を絞り出すお兄ちゃんに心がチクリと痛んだ。
ジョンハン『本気で心配した、』
『明日からは、忘れずに連絡入れるから、』
ジョンハン『、、、うん。』
『とりあえず、沢山走って、汗かいちゃったから、お風呂、、、入ってくるね。』
お兄ちゃんの腕を抜け、
そのままお風呂へ直行し、制服ごとカゴに詰めてお風呂に入った。
浴槽に浸かっていると、
洗面所に人の影が入ってくるのが見えた。
きっとパジャマを持ってきてくれたんだ。
影は洗濯機を回すと、洗面所を後にした。
お風呂から上がると、丁寧に畳まれたパジャマと下着が置いてあった。
バスタオルも、服も、お兄ちゃんの匂いがした。
ジョンハン『ご飯作っておいたよ。』
リビングに行くと、2人分のハンバーグが置かれていた。
『美味しそう、』
二人で食べた夕食のハンバーグは、
とてもおいしかった。
そして、お兄ちゃんがお風呂場に行くのを見届けると、食器を洗った。
洗い終わってからソファーに座り、
ぼーっとテレビを眺める。
『スマホ、』
ふと、
スマホをリュックに入れたままだと思い出した。
ウォヌから連絡が来てるかもしれない、
急いで私の部屋を見ると、
机の横にちゃんとリュックが置いてあった。
『お兄ちゃんが置いてくれたのかな、』
スマホはサイドポケットに入っていた。
確認すると、やはりウォヌから連絡が来ていた。
ウォヌ遅くまで付き合わせちゃってごめん、
A大丈夫だよ、気にしないで!
メッセージは直ぐに既読がついて、かわいいスタンプが送られる。
思わずハートを送った。
『よし。』
携帯を手に持ち、リビングに戻ろうとするが、
ふと、違和感を感じた。
私の部屋なのに、知らない匂いがするのだ、
アロマオイルのような、花の匂い。
私はこの匂いを知ってる、何故かそう直感した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 735人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ozu__(プロフ) - 素敵なコメントをありがとうございます。 (2022年3月2日 13時) (
レス) id: bfe25aa6c9 (このIDを非表示/違反報告)
びぃだま - 更新してくださって感動です！！！なんだか文学的と言うか、伏線が散りばめられていて面白いなと思ってたので…これからもお時間のあるときに是非更新してください！ (2022年3月2日 1時) (レス) id: 4179bc5d94 (このIDを非表示/違反報告)
理緒(プロフ) - 好きな作品です！更新楽しみにしていますね！ (2020年10月14日 0時) (レス) id: 6918a06ad7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ozu__ | 作成日時：2020年4月23日 13時
