【名探偵コナン】夢色traveler6

traveler285 ページ46

最初の頃なんか周りの目が痛くてビクビクしてたのに今は嘘みたいに堂々と歩いてる。



あー……慣れって怖い！！





萩原｢腕骨折となると仕事出来ないんじゃない？｣





『誠に申し訳ないんだけどね、店長に連絡したら”治すのが最優先！”って言われて何も言い返せず……。』





松田｢店長がいい人でよかったな。｣





『ホントそれ！！”みんな、Aさんが元気な顔で戻ってくるの待ってるから。”って言われて危うく電話越しに泣くところだった。』





萩原｢恵まれた環境で良かったじゃん！｣





確かに恵まれた環境で嬉しいんだけどその反面、恵まれすぎてあとが怖い。



”グダグダ文句言わないから死は避けたいなぁ〜”なんてぼんやり考える。





萩原｢A？大丈夫？｣





『え？あ、ゴメン。大丈夫！ちょっとボーっとしちゃった。』





松田｢気をつけろよ。｣





研二さんと陣平さんは私のペースに合わせて歩いてくれた。



時々体調を伺いながら着実に私の家に向かい、お昼前には家に着くことが出来た。





『2人とも登庁までまだ時間ある？良かったらお茶飲んでいってよ。』





松田｢気つかわなくていい。俺達も気まぐれで来たようなもんだしな。片手使えない人間をこき使わせる訳にはかねぇよ。｣





萩原｢でも、まだ登庁まで時間はあるからそれまでAと一緒にいる！！｣





『それは別に構わないけど……。』





なんっだそれ！！なんっだそれ！！



可愛いかよ！！



甘え盛りの幼児かよ！！



好きなだけ甘えやがれ、こんちくしょうが！！



研二さんは時々年齢を疑う発言をすることが多いのだが、それを満面の笑みとかで言うもんだからたまに母性が働く……。



それにまんまとやられてる私も私だけどね！！



部屋の前まで行くと、カバンを持ってくれていた研二さんが鍵を開けてくれた。





萩原｢おっじゃましまーす♬｣





『どうぞー。』





松田｢悪いな、上がるぞ。｣





なんだかんだ礼儀正しい陣平さん。



そういうところもっと全面的に出していけばいいんじゃないかな？



そうすればグラサンかけてても堅気の人間だと思われることもないと思うよ！！



口に出しては言わないけどね！！

traveler286→←traveler284

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す