【黒子のバスケ】元帝光中の猫かぶり少女

第33Q ページ37

『……やっぱうめぇな』




今は秀徳の試合を見ている



高尾のパス回しも、真太郎のスリーも他の人たちのプレイも。全てが上手い



火神「今日 今んとこ5本中5本か。
緑間はずいぶん調子いいみてーだな」






違う。調子がいいんじゃない。


これが“普通”なんだ




『真太郎は……外さないよ』



ボールに触られない限り、ね



黒子「彼が外したとこ見たことないんで……」




火神「！！」




真太郎がシュートを打つ


まぁ、入るだろうね



ﾌﾞﾌﾞｯ



『……すみません、電話来たんで少し外出ますね』






もっと試合見ていたかったけど仕方ない



『次の試合、間に合わなかったらごめんなさい』







ずっと鳴り続けていた電話に出る




『……もしもし？誰、ですか？』




一応知らん人だったら困るから猫をかぶる




「ふはっ……猫かぶってんじゃねーよ。
つーか声でわかんだろ？」






『……あー、うん。分かったw
急にどーしたの』





「別に。ただ大事な従兄妹が元気なのかっておもっただけだ」





『心配とか大事な、とか気持ち悪いからやめて？』



そう言うと電話越しで笑い声が聞こえた





「元気みたいだな。
まぁ別に用はねぇんだよ」




『そっ……!!!』



“そっか”と言おうとしたら後ろから誰かに薬品を嗅がされた




「A?おい、何かあったのか?
おい！！」



『く、そが……っ』






私はそのまま意識を失った









.





.







？「気がついたかい？」





目が覚めてから聞こえた声は、何度も何度も聞いた声だった





『赤司……』




赤司「前みたいに“征”とは呼んでくれないのか？」





『呼ぶかよ。』






赤司の居る学校は京都。私の目の前に赤司がいること自体おかしい。






『……まさかとは思うけど、ここ京都じゃないよね』






赤司「そのまさかだね」





ふざけんなよ、こいつ……!!

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