【HQ】同窓会から始まる恋ってアリですか？【宮侑】

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「–––––––乾杯！」



幹事の男の子の声で、稲荷崎高校同窓会が始まった。

高2の時のクラス仲は非常に良く、今でも定期的に同窓会という名の飲み会が行われている。


高校を卒業して上京した私は、兵庫で行われる同窓会に参加しないつもりだった。

仕事も東京だし。




でも久しぶりに関西の雰囲気を感じたいな、とも思って参加することにした。






当時仲良かった子も皆参加していて楽しい。








「…にしてもさ、侑すごいよな！プロのバレー選手って！」




『ああ、そうなんや』




「え、まさかA知らんだん？」




『うん。あんまり興味ない』






絶対に婚期逃す、と友達に真顔で言われた。





(結婚したいとか思ったことないしなあ)







宮侑という人物は高校の時から割と有名人だったらしい。
なんでも高校No.1セッターだとか。





そんなすごい人に、高校2年の夏、告白されたことを目の前にいる友達は知らない。






場所は確か体育館裏だった。


真っ赤な顔で、「春川さんが好きです。付き合って下さい」と面と向かって言われ、女子高生の私は少し胸が高なった。




でも、好きではない相手と付き合うのは失礼だし、と断った。









「Aどうしたん？ぼーっとして！」



『ん？ちょっと眠なってきたわ〜』







(そういえば、何で私だったんや？)





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