無気力なメカクシ団No.13の少女は烏野高校３年生なのです← if 【ハイキュー!!】【カゲプロ】 (ページ13)

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第５２話ページ13

『そうだよ。随分長い間一緒にいたし、夏也と離れていた頃、話し相手だったからね。
今はもう人格の入れ替えもできる。僕みたいな考え方や話し方はしないけど。』

「人格の入れ替え？」

『僕の精神と蛇の精神を入れ替える。
つまり、蛇が僕の体を自由に、僕が蛇の能力を自由にできるってこと』

「なにそれカッコいい」

『……あのねぇ、ヒビヤ。
簡単にいうけどそんな良いものじゃないよ。
蛇は体を求めるから、そのうち自分に戻れなくなる。やめた方がいい。
寧ろ蛇の能力なんて…………ちょっと…止めてよ』

「スズ？」

「A？」

かくん、と意識を失った様に頭を垂れ、スズは座り込む。
口々にみんなが名前を呼んだ。

『…………うーん、やっぱり外はいいねぇ！』

「「「「え…………」」」」

全員が呆気にとられた。
あの、無気力で、おとなしくて、やること全部『めんどくさい』の一言で一蹴するスズが！

『できればずっと外に出たくない』

『え…………やだ』

元気とはかけ離れているスズが！！外がいいとか言ってる怖い。

『へぇ……こいつらがAの仲間達？笑っちゃうぐらいイイ子ばっかだな！』

「誰だお前」

凍てついた声はキドから出たもので、その場が一瞬で張り詰めた。

『怖い怖い。オイラはA、Aはオイラ。【写す】の人格の蛇。分かる？菅原孝支くん』

「なっ…………！？」

「なんで……名前……………！？」

『言ったでしょ？オイラはA、Aはオイラだって。
オイラたちは知識も共有できる。ここにいるやつら全員分かるよ？』

そういった【写す】はスラスラと全員のプロフィールを当てていく。

誰１人はずさない。

「ほ……ホントに……………Aじゃないの？」

掠れた声でマリーが問いかけた。
【写す】は笑って、『そうだよ』と元気いっぱいに答えた。