第五話 ページ6
｢強く……ですか？｣
｢あぁ。お前が強くなれるように僕達が全力でサポートしてやる！その代わり、逃げるなよ？｣
五条さんはそう言って僕の肩をポンと叩いて明るい笑顔を見せた。
｢……はい！｣
｢いい顔だね。それじゃもうすぐ扉にも着くし、行こっか。｣
長い一本道の廊下を抜け、階段を上がり、鉄の御札が貼られた扉を開けると外に出た。目の前にはアパートのような真新しい建物が建っていた。。
｢ここは？｣
｢ここは呪術高専の寮だよ。とりあえず、君の新しい家だ。｣
そう言われ、五条さんは僕を部屋へ案内してくれた。
｢君は一晩眠っていたからね。手続きは済ましてあるし、君の部屋にあった荷物は全て持ってきたよ。ここが君の部屋。｣
扉を開けると結構広いワンルームの部屋だった。ベットと机は備え付けなのか、元々置いてあり、隣には3つほどのダンボールが置いてあった。
｢今は２〜３年は出払っててね、唯一の一年生の伏黒って子も今任務中だから居ないんだ。けど、すぐ会えると思うから仲良くね。｣
｢……分かりました。色々とありがとうございます。｣
｢また明日詳しい事は話すから。今日はゆっくり寝なさい。｣
そう言って五条さんは僕の部屋の扉を閉めていった。
僕はベットに横たわると一気に睡魔に襲われ、そのまま寝てしまった……
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ここはどこだ？暗い……何も見えない……助けてくれ……誰か……返事をしてくれ！
息がうまく吸えない。吸っても吸っても肺の中を通り過ぎていく感覚だった。
宇宙空間に投げ出された気分だった。どっちが上でどっちが下かも分からない。自分が立っているのか、座っているのか、それとも寝ているのかも分からない。
声が聞こえる。どこか懐かしく、どこかで聞いたような声。
｢誰かいるのか！？助けてくれ！ここから出してくれ！｣
目の前に薄い光が現れ、全身を覆っていく。目を開けるとそこは昨日僕がボコボコにされた裏庭だった。
空に視線を送ると空は真っ赤に染まっていた。
歩きだそうとすると足に何かが当たった。
視線を下に戻すとそこには身体のパーツがバラバラになってただの肉塊にしか見えない昨日の男達の頭に足が当たったのだ。
僕の足元には肉塊と血溜まりが出来ていた。
ドロドロと血が出ており、足が三人の男達の手に掴まれる。
｢うわぁぁぁぁぁぁぁぁ！！｣
そこで僕は目を覚ました……
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作者名：ハクスイ | 作成日時：2019年7月2日 5時
