LOVE BOX -北藤-

純愛 ページ1

〜宏光Ｓｉｄｅ〜

俺『北山 宏光』は１９歳の大学生。

駅から１０分の玲華大学に通ってる。

今年、気になる奴が入ってきた。

講義を受ける為、早くに教室に入って窓際を陣取った。


風を浴びたいから？Ｗｗ

窓枠に肘をついて、目に入った光景。

女子に囲まれるイケメン。

そう…気になる相手は女子じゃなくて『男』。

なんで気になるかって言うと…。

そいつの行動を見ていたら。

女子がハケて、一人になった時。

そばにある可愛い花を見つけて駆け寄って…。

「可愛い〜っっ♪」

花を指先で突っつきながら遊んでる。

いや、お前の方が可愛いし。


( ,,`･ω･´)ﾝﾝﾝ？


今…俺、心の中で可愛いとか言った？

男だぞ？

笑顔と心地いい声を意識し始めて、恋に落ちるのに時間がかからなかった。

気づくと、目で追ってる。

声がすると、耳をダンボにしてその美声に聞き入る。

今まで付き合ったのは女子。

男を意識したことはない。

ましてや…自分より身長が高いｗ

昼休みに、ベンチに座ってパンを齧っていると。

「隣、座ってもいい？」

聞きなれた美声に、背筋を伸ばす。

「…あ、ああ」

俺を年上と見てなくて、普通に話しかけてくる。

周りを気にしながら、カバンから出した弁当を出す。

蓋を開けたら…。

「可愛いな」

「……えっ？」

「弁当、自分で作ってんの？」

「あ…うん」

「タコウインナーに、玉子焼きがクマの顔でできてるし」


ご飯の上のふりかけにしても、ハートの形になってる。

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