21.新入り ページ22
「良かった」
「そんなに俺と師弟関係なのが嬉しいのか？」
クロロはまた嫌な笑顔を見せる
だがここは素直に行こう
「私は嬉しいよ」
上目遣いで首をコテっと傾けながら答えた
俗に言うぶりっ子と言うやつだ
「…そうか」
クロロの反応は薄かった。もっと照れるとかできないのだろうか
──────────
フェイタンside
突然シャルナークから電話がかかってきた
内容は団長が新しいメンバーを連れてきたと言う
「おいおいまじかよ」
フィンクスも驚いているようだ
「ワタシ少し早めに行てどんな奴か見てくるね」
そう言うとフィンクスも着いてくる
団長が連れてきたんだから相当強いやつなのかと期待しながら
・
アジトに着いたが団長も新しいメンバーとやらもいないようだ
広間にはその二人以外の奴らが揃っているだけだった
「団長はいないのか」
近くに座っていたシャルナークに聞く
「団長なら例の子と外で訓練してるよ」
「へぇ団長が…」
「もうすぐ帰ってくると思うけど」
ならそれまで本の続きでも読もう
端の方に座りフェイタンは本を読みはじめた
団長に名前を呼ばれる。どうやら帰ってきたようだ
新しいメンバーとやらに目を向けるとただの餓鬼だった。何故団長はあんな弱そうな奴を連れてきたのかと疑問に思っているとそいつは自己紹介を始めた
どうやらAと言うようだ。一瞬目が合ったが直ぐにそらされた
しばらくしてAとワタシは喧嘩になった
原因はあっちだ
Aは少しばかり生意気でそれにワタシがキレてAに傘を振るった
だがそれは華麗に避けられる
チッと舌打ちをする
その瞬間Aに距離を取られ隠し持っていたであろうナイフが飛んでくる
それを傘で弾き落とす
するとAは一気に間合いを詰め殴りかかろうとしてくるが傘で受け止める。だがAは傘にしがみつきワタシの首に足を絡ませ締め付けてくる。
その金色の瞳は鋭く光っていた
団長にやめろと言われなければワタシはAを殺していただろう。それ程までにAとの戦いは新鮮で楽しかった。傘にしがみついて首を絞めてくるなんて誰が予想しただろうか、ひ弱ような見た目に反して戦闘力は申し分ないようだ
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作者名：てん | 作成日時：2021年8月28日 22時
