20.師匠と弟子 ページ21
あっやばいと思った時にはもう遅かった
「えっと…フェイ強いから気に入っちゃったよ」
ははっと頭に手を当てながらぎこちない笑顔で言う
フェイタンは読んでいた本を閉じて目を合わせてくる
「ワタシも嫌いじゃないよ」
え、普通に嬉しい
ニヤついて口角が勝手に上がる
「それは結婚してくれるってこと?」
「何故そうなるか」
ただいまAの頭はお花畑になってるだろう
多分今は何を言っても通じない
Aはフェイの隣に腰掛ける
「いやあまさか会ったばかりで結婚してくれるなんて思わなかったよ」
Aは明るく笑いながら言うがフェイタンはそれとは逆に眉間に皺を寄せている
他のメンバーはというと皆困惑状態
あのフェイタンが相手のペースに飲まれているのだ。誰だって不思議に思うだろう
「ワタシそんなこと一言も言てないね」
それからもAは結婚しよ?などと求婚してはフェイタンに振られると言うやり取りが続く
時間も立ちAの頭も正常になってきた
・
さっき言ったことを思い出すと恥ずかしすぎて死にそうだ。推しにあんな事言っちゃうなんて一生の不覚。穴があったら入りたい
謝ろうとフェイタンに目線をやる
するとさっきは興奮?状態でよく見ていなかったが、少し若そうなフェイタンがそこに居た
私は恥ずかしさで皆の所に戻って来てしまった
「やばいまじで緊張した」
そうAの心臓はバクバク波打っている
そして顔も赤いだろう
「Aフェイタンに惚れちまったのかぁ?」
ノブナガが肩を組んできた
酒を飲んでいたんだろう。大分酔っ払っているようだ
酒臭いので切実にやめて欲しい
「ノブナガ。酒臭いから離れて」
私は鼻をつまみながら言う。するとノブナガは離れて行く
今度はフィンクスにお前強かったんだなと話しかけられる。俺とも戦おうと言われたがフィンクスは加減を知らなそうなので丁重にお断りした。
それに私にはクロロと言う師匠が居るので、相手なら間に合っているのだ
だが師弟関係だと思っているのが自分だけなら悲しいのでクロロに聞いてみる
「ねぇクロロ。私の師匠はクロロだよね?」
「……そうだな俺は師匠でAは弟子だ」
ほっと胸を撫で下ろす
考えていたのが自分だけじゃなくて安心した
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作者名:てん | 作成日時:2021年8月28日 22時