ヒロインになりたい！【SEVENTEEN】

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『何ですか？あ、タオルですか？ちょっと待ってて下さい！今取ってきま…』


タオルを持って来るためにその場を離れようとしたのに、掴まれる腕。
んんん！？あのジス先輩が私に触れた…！？
これはいかん。お赤飯だ。


JS「寒いの？」


『…ん？え？』


JS「それ、ダンス部のジャージ。寒いのかなって」


『あぁ、この部屋キンッキンに冷えてるので少し寒かったんですけど今はそんなに…』


そう言うと、ジス先輩はガバッと自分のジャージを脱いで私に手渡してきた。
…うん。…え？


JS「これ着てていいよ」


『え？あ、いや…でも…』


チラッとソアン先輩を見るとこちらをガン見していた。いやもうあれガン見って言うか睨んでるよね。ガチガチに睨んでるよね？


『いや大丈夫ですよ、そりゃジス先輩のジャージの匂いを吸収してフガフガしてたいですけど流石に人の彼氏の彼ジャーはしんどいですw』


やんわり断るも、ジス先輩は悲しそうな顔で私を見る。
うっ…私その瞳に弱いんだけど。


JS「…寒そうだから心配なの」


『あー…いやぁでも…』


言いかけの途中で無理やり着せられるジャージ。
ジス先輩の柔軟剤の香りがプンプンして正直興奮している←


ソアン「ジ、ジス！私も寒いの。だから…」


JS「ごめんソアン。僕やっぱり自分の気持ちに嘘つきたくない」


ソアン「ジス…？」


ん？何？目の前で何起こってるの？
泣きそうなソアン先輩と、その瞳をじっと見つめるいつも以上にかっこいいジス先輩。
そして3枚重ね着してる私。


JS「ずっと言おうと思ってた。でも怖くて言えなかったんだ。僕もう他人のために自分を殺すのやめるよ」


ソアン「何…それ…」


と、とりあえず私お邪魔っぽいから消え…


ガシッと掴まれる腕。
その主は紛れもなくジス先輩で


JS「ソアン、君の気持ちを蔑ろにしてごめん。でももう自分に嘘つきたくないんだ。だから…僕と別れて下さい」


体育館の端っこと言えど一応私という名の部外者の前で別れ話するのは…
いやごめん。正直めちゃくちゃ嬉しいよ。内心カーニバル状態だけど流石にそこまで人間腐ってないから隠すけども！！！


ソアン「…嫌だ。別れない」


JS「ソアン…」


ソアン「だってAちゃんはジョンハンくんと付き合ってるもん！！！！」


シーン


や、やりよった…
あろう事か大声でそんなことを叫ぶソアン先輩。
もちろん体育館はザワついた。

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