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JH side
Aが走って出て行った後、ジスはマネージャーの横で背中を撫でるも、ずっと視線はAが出て行ったドアの方を向いていた。
俺が今すぐにでも追い掛けたい。
でもそれじゃあ、きっとダメだから。
JH「…ジス、お前はいつも周りに気遣いすぎ。見ててイライラする」
SC「ハニ?」
JH「ちょっと来て」
他の部員にマネージャーを任せて、無理やりジスを引っ張って人気のない食堂に連れ込む。
JS「ハニ、急にどうしたの」
JH「俺はお前がなんでマネージャーと付き合ったのかも知らない。でもお前がAのこと特別に見てたことくらい分かってる。目を見れば」
JS「え?」
JH「何があってそんな拗れた状況になってるか知らないけど、お前周りを気にし過ぎなんだよ!」
ジスに言ってるはずなのに、自分に刺さってる気がする言葉。
本当は応援なんかしたくない。
いくらジスは親友でも、やっと出来た好きな子を渡したくなんかない。
でも
JH「そんなじゃ、いつか本当に大切なもの失うからな。そうなった時には後悔してももう遅いんだよ!!」
"アイツはジスが好きだから"
そう無理やり暗示をかけて、弱気な恋に気付かないふりをした。
俺はもう遅かったから。
遅くない内は後悔して欲しくない。
綺麗事を並べなきゃ、やってられないけど本当にジスには幸せになって欲しいから。
JS「…でも僕がやりたいように動いたら誰かが…」
JH「じゃあその誰かをジスが守ればいい。やりもしないのに言うな」
前方に、ベンチに蹲ってるAを見つける。
ジスの背中を押して、外に出す。
JS「ハニ…?」
JH「A、誰かにとられてもいいのかよ。アイツがずっとジスを見てるなんて保証ないだろ。気づいた時に大切にしなきゃ後悔するだろ」
JS「でも…Aはハニの彼女じゃん。いいの?僕が…勝手に動いても」
そっか、ジスはマネージャーに騙されてるのか。
…まぁ、恋のキューピット代としてこれくらい許されてもいいはずだ。
JH「奪えるもんなら奪ってみれば?」
挑発するようにそう微笑むと、ジスは泣きそうに笑って「ありがとう」と言った。
走って行ったジスの背中を見送る。
良い親友として見送れた。
それなのに、視界が滲みそうになるのを何とか堪える。
あの二人がくっつくのも時間の問題。
あとは…見守るのみ。
JH「…好き…」
伝えられないこの想いに、いつになったら蓋をできるだろうか
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すい(プロフ) - からあげさんさん» ありがとうございます!ついに動きましたねぇジス先輩!嬉しいお言葉ありがとうございます!最後までよろしくお願いいたします(^^) (2021年2月25日 22時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - Akoさん» 覚えてますよwwwユンジョンハンのオチをすごく希望してくださってたので記憶に鮮明に残ってますwありがとうございます!最後までよろしくお願いします(^^) (2021年2月25日 21時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 豆粒さん» たくさんのコメントありがとうございます!感想を言ってくださると、こちらもやる気が漲るので感謝して感激であります!あと少しですが、よろしくお願いします(^^) (2021年2月25日 21時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - srさん» ありがとうございます(^^)最近の作者は暇人の極みなので更新めちゃくちゃしてますwこの作品に出会っていただき、温かいコメントもありがとうございます! (2021年2月25日 21時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
からあげさん(プロフ) - まさかのジス先輩がァァァ!よかったら私と……(殴)とても面白かったです番外編も楽しみにしてます! (2021年2月25日 17時) (レス) id: ea4b011c8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すい | 作者ホームページ:http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時:2021年1月24日 17時