34話 ハマる瞬間 ページ29
28-28と追いつき追いつかれ、抜かれては抜き返してを繰り返している中、翔陽のサーブ、西谷がアウト、蛍がインのローテ
翔陽の囮があるうちになんとかブレイクしたかったと思うことはある
翔陽、孤爪が言うにはサーブもディグもヘタクソでリエーフよりはマシらしいけど、下手は下手だそうだ
まあ、お世辞にもいいとは言えないけども
月島side
日向のサーブから始まるローテ。ネット際に立ちながら、相手のブロックを思い返す
あの5番のゲスブロックが「120点か0点のどちらか」なら、リードブロックは「平均75点キープ」て感じ
(まあ、ウチのブロックは未熟もいいとこだけど)
傍目には、120点獲りに行く方がかっこよく見えるのかな
笛が鳴り、まっすぐと前を見る
相手セッターに、ブロックを欺いてやったといつ快感も
達成感も与えてはならない
執拗に、執念深く、かつ敏捷に
絶対に、タダでは通さない
ウシワカにあがったボールをワンチしたけど、そのままボールは後ろへと吹っ飛ばされた
でも、そのボールの先には日向がいた
100点に繋がる75点が、リードブロック
プレッシャーを、ストレスを、与え続けろ
田中さんが王様へと繋げたボールをダイレクトで返した王様だったけど、ネットインをするボール
白鳥沢はなんとか返してきてこっちのチャンスボール
東峰さんが綺麗に王様に返し、日向が決めてブレイクを果たす
「ナイスワンチ」
「日向のカバーがなかったら、ただ吹っ飛ばされただけですし」
東峰さんの言葉に僕が素直に答えると、東峰さんはフッと軽く笑った
「でも、ワンチがなきゃあ、そもそもそこで終わりだったかもしれないだろ」
「…………」
再び日向のサーブだ。サイドラインのアウトかインかのギリギリのところで、白鳥沢はあげてくれた
ウシワカにあげられたボールに3枚ブロックでついたけど、それをガン無視するスパイク
簡単に奪われる
日向がアウト、西谷さんが入るローテ
白鳥沢のサーブを澤村さんがあげ、王様が東峰さんへとボールを上げるけど、それはブロックで弾き返される
田中さんが素早く反応し、シンクロ攻撃に転じる
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2024年4月9日 10時