殺し屋のバレー IV 【男主】

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「烏養さん！」

「おお！森！」

「コレ、今日の試合っス」

「おーっ、サンキュー！」

「カメラは滝ノ上さんに返しときました」

「すまん！助かる！今度奢る！」

「ヤッター！イエーイ！」

『青葉城西…今日のですか？』

「おう」











DVDには大岬と書いてあり、今日の青葉城西と戦ったチームとの試合ビデオのようだ
俺もテレビで撮ってるけど、やっぱりちゃんと会場で見たいんだよな…










「明日当たりそうな学校(ところ)を撮っててもらったんだ。まあ、今日コレを見たからって明日いきなり及川のサーブが取れるようになる訳じゃねぇけど、なにもしないとソワソワするからな」

『徹さんのサーブは10回受けたら普通に取れますよ』

「だからなスーパーマンみたいなお前と比べるな!!」

「烏養くんには僕が奢りますね…！」

「マジで!?」









練習も簡単にすませて今日は終わりということになり、体育館での解散となった
外に出ると、ピリついている影山がいるのに気づいた










「影山、いつもよりピリピリしてる感じするな…」

『………』

「あ、行った」

『日向？』

「おい影山！10代半ばにして眉間のシワとれなくなるぞ！」

「ア"!?」

「明日、大王様倒して」

『…………』

「テレビに映るんだから、爽やかな顔の練習した方がいいぞ」

「余計なお世話だ！試合には勝つ。勝たなきゃ先に進めねえ！」

「頼もしいなァ」












その頼もしさを他の部分でも見せてほしいところだけど…












『…律』

《はい》

『今日の青葉城西と大岬の試合ビデオ、撮れた？』

《はい。可能な限り、ハイスピード撮影を行いました！ご覧になりますか？》

『…………ねぇ、律』

《はい？》

『気づかれると思う？俺たちの合図』

《…断定はできません。ですが、及川さんがもしも今日の試合のビデオを何度も見ていれば…気づく可能性は80.4%ほどです》

『8割かぁ…気づくよなぁ、徹さんだもんな』










頭を悩ませながらスマホに映っている律と会話を続ける
こよままでは徹さんに合図がバレてしまう。その対策、どうにかしないといけない













『……………………明日、俺出れるといいなぁ』











ほんの少しだけでもいい。息苦しさが欲しい、ボールに触れたい、バレーをしていると思いたい










この足さえ、完治していれば

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