27話 先輩のプレー ページ13
「青葉城西はいたってのびやかにプレーをしてる。それって、余裕があるからだけど、烏野は速さに囚われて焦ってる」
「…嫌な流れだね」
「うん。だから…」
「押し込め、影山!!」
「小さなズレが大きなズレになる」
徹さんと影山のネット際の押し合いは、影山の負け
床にボールは落ちて、青葉城西の得点になる
「…なんか、いつもの影山じゃないみたいだ…」
『…………』
ピーーーッ
先に20点台になったのは青葉城西だ
「あ、烏野」
「セッター替わるんだ」
影山と菅原さんが交代し、選手控えの方に戻ってきた影山に『焦りすぎだぞ』と肩を強めに叩いた
影山は「…悪い」と一言だけ言い、俺の横を通り過ぎて行く
「お前を倒すのは、絶対おれって言った!!!」
『!』
「それまで誰にも負けんじゃねえよ!!!」
「……………」
(いや、いつかは負けるよ)
なにを影山が無敵みたいな言い方を…
「試合、終わってねえんだからまだ負けてねえし」
先ほどの焦った表情から一転して、いつも通り正常な影山へと戻った
どうやら、心配はいらないようだ
『まあ、外からちゃんと見といた方がいい。先輩のプレーを見てね』
「おう」
ーコート内ー
「………」
「…?」
ズンズンとコート内へと入って行く菅原さんは、澤村さん、田中さん、旭さん、月島に一人一人1発を入れた。西谷さんはハイタッチ
「大丈夫!一本切ってくべー!!」
『やっぱ、明るいとそうなるよな…』
ピリついていたコート内が一気に明るくなる
「………」
「なんだよ」
「ホラもー。お前、顔怖いんだよ」
「もともとこういう顔だ!!」
「ピリピリしてよー。あんましゃべんなくなってくしよ〜」
「……?」
「なんか考え込んでんな〜…ってのはわかるけど、声出さないと何考えてっかわかんねーべよ〜」
「俺、声出してなかったか?」
「うん。少なくとも今までのどの試合よりも」
『まあ、ピリピリイライラする気持ちはわからなくもないけど』
日向に言われるほどに余裕がなかったことにショックを受けている影山にフォローする形で一言つぶやいた
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スミカ - 面白かったです。 (4月9日 0時) (レス) id: daf320e252 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 続きがとても気になります…!とても楽しみです。 (7月19日 0時) (レス) @page11 id: 35aa15076d (このIDを非表示/違反報告)
チカ(プロフ) - 久々更新な気がします!嬉しい♡ (2023年2月9日 2時) (レス) @page9 id: 5eb97636a9 (このIDを非表示/違反報告)
はくろー(プロフ) - 何やこれ!?面白かったです!更新頑張ってください!! (2022年7月24日 1時) (レス) id: 4b5b41fa15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年4月10日 11時