俺に落ちるまで【及川徹】2

91話 ページ42

私side

部屋に戻った私はそのままお風呂に入り寝ようとしたが全然寝れずに私はある人に電話をかけた




花『はい…A？』


電話をかけた相手は親友の花菜だった

あ｢花菜っ｣

花『え、ちょっとどうしたの？何があったの』

初めての合宿で慣れない所で過ごした私は花菜の声を聞いて安心してしまい泣き出しそうだった



あ｢花菜っ、私、私っ｣

花『ちょ、1回落ち着いて…何があったかゆっくりでいいから話してごらん』


今日あった事を花菜に全て打ち明けた。

角名くんに言われた事と、及川さんを突き飛ばした事をゆっくりと話し出した







花『そっか…そんな事があったんだね』

あ｢うん｣

花『Aは及川さんの事嫌い？』

あ｢え？｣


嫌い？と聞かれてなんて答えればいいかすぐには言えないけど…けど、私は及川さんの事嫌いじゃないと思う


あ｢嫌いじゃ…ない、と思う｣

花『じゃあ好きなんだね』

あ｢っ｣

花『Aさ、角名くんに言われたから気づいたんじゃなくてさ、ほんとは前から気づいてたんじゃない？』


グサッと刺さるような効果音が着くほど花菜にはお見通しだったようで、返す言葉がなかった


花『その感じだと気づいてたって事だね』


電話の向こうでふふっと嬉しそうに笑う花菜


あ｢ねぇ、明日からどうすればいいのかな私｣

花『んー、まぁ…あの人距離感おかしすぎるけどさほんとに好きな人以外にはあんな事しないと思うけどな』

あ｢あんな事？｣

花『Aに抱き着いたり、手繋いだりとかさ』

普通はやらないよと言ってくる花菜


あ｢で、でもさっ｣

花『今の及川さんとの関係を崩したくなければ少し距離を置くか…それか、好きだって告白すればいいんじゃない？』


いや、どっちも究極な選択なんですが…

あ｢でも、距離を置いたとしてもこの合宿中に響いちゃうかもしれない｣



ぐたぐた言う私に花菜が少しキレ気味で言い放つ



花『あー、でもでもうるさい！だったら明日及川さんにちゃんと話しな！お互い話し合う事が大事！以上！』


ガチャという音と共に花菜の声はそこで途絶えてしまった




あ｢え、嘘、花菜？！｣




その後は明日になってからまた考えようと考え、眠りにつこうとした時、コンコンとノック音が聞こえた


あ｢？…はい｣


及｢…Aちゃんっ｣


ノックをしたのは先程私が突き飛ばした及川さんだった


どうしよっ、何を話そう…

でも無視はできないしな…と思いながらも扉を開けた

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