俺に落ちるまで【及川徹】2

76話 ページ27

短い朝の部活も終わり、今は及川さんの｢集合！｣という声と共に監督のいる方へと私も急いだ


何の話なのかなと聞いていると監督から合宿をする話だった


｢来週の4日間の休みに稲荷崎高校と合同合宿する事になった｣


あ｢…！｣

4日間の休みって木曜日と金曜日と土日含めての合宿って事か
花菜と遊ぼうかと思ったのにな…まぁ仕方ないよね部活だし

"そうなの、この子達双子なのよ〜！"


今朝話されたお母さんの話を聞いて私はとても驚いていた


いや、だってそんなの急すぎる…
お母さんの言ってたこれはもしかして何かを悟ってたとか？


って言っても本当に私は双子に会ったこと自体覚えていない、それに向こうも絶対に覚えてないかもしれない…そんな中私が合宿に参加してお互い知らないフリして合宿を過ごせと…

向こうが覚えていたとしても話しかけてくる事はないだろうから多分きっと大丈夫かもしれない

なーんだ、私も覚えてないし、向こうも覚えているはずが無い
写真を見た所お互い4歳位の時だった気がする。私も前にお父さんと兵庫に行った事はあるけどそんなには長居はしなかった気がする。

1回だけ会ってすぐ帰った気がする…


まって、でも気がするとは言えども…本当に記憶がないのだから私が何かに怯える必要も何もない。それに合同合宿って言ってもたったの4日間だし！絶対大丈夫だよ！とこの時までは前向きな気持ちで合宿頑張ろ〜！とか思っていた私を殴りたい気持ちになるなんて思いも知らなかった…












〜お昼休み〜

あ｢はぁ…｣



今日は朝からどっと疲れたような気がした。普通の女子なら多分合宿って聞いてわくわくする人とか居るかもしれないけど、先程職員室に居た溝口先生に稲荷崎にマネージャーいますか？と聞いたら｢マネージャーか？んー、いなかった気がする｣と言われてかなりのショックだった


花｢なんか疲れてるね。朝練楽しくなかったの？｣

あ｢え？あ、いやその…楽しくなかった事はないんだけどね…｣


今日聞かされた合宿の事と、今朝お母さんが話してくれた事を花菜に打ち明けた


花｢え？！宮ツインズと知り合い？！しかも、お昼寝一緒にした？！？！｣

あまりの花菜の声のデカさに焼きそばパンを食べていた山田君は全部落としていた


あ｢か、花菜声大きいよ｣

花｢あ、ごめん…いやでもさ！宮ツインズってあの双子で超絶イケメンで女の子達から絶大の人気のあの2人と知り合いってとんでもないアンビリーバボーなんだよ？｣

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