狩られる者。② (ページ25)

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第三章第十五話ページ25

あの時も無理矢理引き込まれて....。

ここを出たらお墓参りに行こう。そうしないと、またこんなことになるかもしれないからだ。

「ごめん、心配かけて！もう大丈夫！....あれ？」

なんと、ゴンくん。私に膝枕しながら寝てるじゃありませんか。

キルアもいつの間にか寝転がって寝てるし....。

「....私も寝よ。」

ゴンを横にさせ、三人で川の字になって眠りについた。

私には、この二人がいる....もう大丈夫。

★

「キルアくん、ゴンくん、そしてAさん。今日から二人がズシ共に修行することになります。」

「え、Aさんもっすか？」

よろしく～と言ってズシくんの手を握る。
「お、押忍」と若干照れ気味。
え、可愛い。

ウイングさんはゴンに纏をやるように言った。

ゴンの纏は凄かった。二ヶ月点しかやってなかったのに、静かで力強くて....。いや、点をやっていたおかげだろう。

続いては凝の修行かな？
ヒソカとカストロ戦中のヒソカの念を見破るためにビデオを見ている。

「さぁ、この場面のヒソカの体からのオーラは何本に見えるかな？」

ズシは練をし、その練を目に集中させて凝をする。
初めてなのに凄い。

「....十三本だ...と....思うっす....！」

「残念！だがいい線いってるよ。....Aさんはわかりますよね？」

「はは、いきなりフリましたね。」

私はウイングさんに耳打ちをすると、「うん。正解」と言われた。

「ふふーん、私のこと先輩って呼んでくれてもいいんだよ？」

「誰が呼ぶかよ。」

何はともあれまず練を習得し、凝をクリアしないといけないこととなったゴンとキルア。
私達は修行の復習をするべく、キルアの部屋に向かっていた。

「Aさんはもう念を習得しているのにどうして修行を？」

エレベーターの中でズシが尋ねた。
それを聞かれると思い出してしまう...あの出来事

☆

「キルアぁ～私、もっと強くなりたいよ..！」

☆

ボフッと頭から湯気が出る。

「だ、大丈夫！？」

ゴンとズシは心配するが、キルアはふいっと顔をそらした。いやそうだろうね....あんな姿....。

「う、うん！えっとね！基礎練だよ！最近してなかったからね～！！」

あははと笑って誤魔化した。

しかし、笑っていられるのもここまでだった。
二百階に近づくにつれて何か、オーラを感じる。

「三人とも、私の後ろにいてね。」

私はエレベーターの扉の前に立つ。二百階につくとゆっくりと開かれる扉。
前にはあの三人がいた。