アンタの作戦には乗らないから。【音駒】

７の作戦 ページ7

「じゃあ、消えてください。」


「！」









　
そしてあかりちゃんはカッターを取り出した。







　
私はちらっと時計を見る。



_________もうすぐ皆が朝練に来る時間だった。









　
「頃合いだなぁ。」









　
グサッとかすり傷だが、腕から血が出ている。









　
「きゃああああああ！！」









　
あかりちゃんは叫ぶ。









　
同時にカッターが私に足元へ。


今時、カッターキャーをする人がいるとは…。









　
皆が来るのに時間はかからなかった。




いつもは遅刻する人はいるのに、今日に限って全員いるとかタイミングが良すぎる。









　
「なに、これ。」


「あかりちゃん、血が…。」









　
鉄朗は彼女の怪我に目をつき、あかりちゃんの元へ。







　
いつの間にか彼女は泣いていた。









　
「刺されたん、ですっ！A、先輩に…！」


「いや私何もしてないけど。」









　
益々冷静になっていく私。









　
リエーフ君や犬岡君らへんはすごく怖がっている。







　
しかし、研磨君や海君、やっくんらへんはもっと冷静。









　
「話は後だ。保健室行くぞ。」









　
と、鉄朗は彼女を支えながら保健室へ。


その時、私は録音を切った。









　
＊









　
「A、」









　
2人の姿が見えなくなった後。やっくんは口を開いた。









　
「なんか、その、ごめん。」


「…へ？」









　
やっくんからの言葉が意外だった。









　
「いや、実は俺達…あかりが仕事してないの知ってた。あとAのことを嫌ってた？ことも。」


「……。」









　
アンタらもか。

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