27の作戦 ページ27
教室に向かう途中、録音ボタンを押して終了。結構、証拠は集まってきた。
こうして今までのことを振り返ると、完全に私の性格が悪いなと思う。いや、でも。これは将来のことにも関わることなのだ。
_______たとえ、私が卒業しても。
私はあかりちゃんと離れて、一旦教室へ。
教室にはもちろん誰もいない。シーン、と何も物音はない。
「えっと…。あったあった。」
私のバッグから、余分に持ってきたタオルとTシャツを取り出す。
「はぁ…。」
濡れた髪をタオルで拭き、Tシャツを変える。
今、ここには私1人だ。誰も、私のことを見る人はいない。皆、頑張っている。
「駄目だ。駄目!」
________アンタの作戦には乗らないから。
どの口が言ったことか。まんまと乗っているじゃないか、私。
しかし、乗ったは乗ったで証拠集めにはなる。
「だけど、精神が抉られる…。」
じわじわと私自身の精神面が少しずつ削られていっているのは事実だ。
兄や仲間の前では強気でヘラッとしているが、苦しいところもある。
「はぁ…。」
何度目かの溜め息をついた。
_______深い気持ちの籠もった溜め息は誰も聞いていない中で。
*
体育館に戻るとちょうど休憩時間だった。
あかりちゃんはすごく疲れている様子だった。1人で大変だったのだろう。でも自分1人にさせたのは自分であることをわかっているのか。
「…大丈夫か。」
「!やっくん…。」
最初に話しかけてきたのはやっくん。周囲のことを気にして小声でひっそりと喋る。
やっくんも疲れているだろう。今は、ちゃんとゆっくり休んでほしい。
だから、“変に心配する必要はない”。
「大丈夫!やっくんは心配しすぎだって!」
「…そうか。」
駄目だ。駄目。辛いのは私だけじゃない。
775人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つーぼ - 最高っす (2020年8月11日 20時) (レス) id: f4d4b73c32 (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - _柘榴石_さん» ありがとうございます。頑張ってきます! (2020年2月14日 5時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
_柘榴石_(プロフ) - 無理せず自然体で頑張ってくださいね。更新待ってます! (2020年2月12日 20時) (レス) id: 1e4618e274 (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - れん。さん» ありがとうございます!!時間があるときに更新します。頑張ります! (2020年1月30日 16時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
れん。(プロフ) - 合格おめでとうございます!いつも楽しく見てます。更新頑張ってください (2020年1月29日 12時) (レス) id: 18f6533485 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ノン | 作成日時:2020年1月12日 21時