アンタの作戦には乗らないから。【音駒】

２４の作戦 ページ24

その後、赤葦君とは別れてマネージャー達のいる部屋へ。






　
夜にキレていいみたいなことを兄は言ったが、あかりちゃんがいるのでそれは無理な話だ。


私が部屋に入った時は、女子会をしていた。









　
その中にはあかりちゃんも。









　
「ごめん、皆。」


「ううん。全然大丈夫！」









　
本当…。皆の笑顔に泣けてくる。









　
「Aちゃんは、好きな人とかいないの？」


「えっ。」









　
突然、かおりちゃんが私に話題を振ってきた。




　
こういうこと、女子同士では滅多にしないので新鮮だ。それにテンションが上がる。








　
だけど、









　
「私は…いない、かな。」









　
好きな人はいない。全然話題がなくてごめんなさい。


それに、もし好きな人が出来たとしたら、鉄朗がケチつけてくるはずだ。









　
実はこの前、ひとりごとのようにして言っていたのだ。









　
___________俺の許可がないと無理だよなー。



と。









　
何が、とは言っていないが察しがつくのだ。









　
「じゃあさ、気になる人はー？」









　
今度は雪絵ちゃんが話題を振ってきた。なんで私ばっかり…。









　
「んー…。赤葦君、とかしっかりしてる人が良いなって思う。」









　
正直言うとそんな感じだ。鉄朗はその分類には入らない。








　




　


　


　


「ぶえッくしゅんッ！！」


「クロ、風邪？」


「誰かが俺のことを________」


「それはない。」


「酷い！」









　


　
　





「あー！赤葦ね。確かにかっこいいもんねー。」









　
待って。皆、ざわざわと女子トークをしているのはいい。いいんだけど、あかりちゃんがギョロっとした目で私を見てくる。







怖い。人の目ってこんなに怖いんだ。









　
恐るべし、私の後輩。

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