検索窓
今日:4 hit、昨日:49 hit、合計:124,639 hit

7話 ページ10

「ん……?」

『放課後、クリスタルガーデン裏に来てください』と書かれた手紙。仕方なく来てみたのだけれど。

誰もいないのでは、何もしようがない。やはりイタズラだったと思い、帰ろうとした、その時。


「ねえねえ、女王様?姫様が無事じゃないよん?」

軽い男子の声が聞こえる。振り返ると、さっきそこにはいなかった羽海の姿があった。

「────!!」

羽海はボロボロで、口からは血を出していた。それに、腕は変な方向に曲がっている。

「どうしたのっ、今すぐ病院に──!」

「おっと、ごめんなさいねぇ」

手を伸ばしたら、避けられる。怒りを感じ、ランクダウンを宣言しようとした、が。


「あらあら、あたしの子分は姫君を殺りすぎちゃったみたいねぇ♡おつかれっ♪」

背後から憎い姫香の声がした。全てを理解し、ぷつりと音を立てて自分の中で何かが切れた。



「なんのために……これをやったのかしら、姫香」

姫香を病院に送ったあと、男子達は退学になり、姫香はランクダウンとなった。

今は先生が話し合いの準備をしている。


「勿論、大輔を手に入れるため!」

は?と喉まで出かかった声を何とか抑える。大輔は私の彼氏なのよ、何を言ってるのかしら。

「意味が分からないわ」

「あたし、桜国の一員になってみたい!」

「頑張ったところで無理よ。貴方の会社は私の会社の管理下にあるのだから。残念ね」

「そうね、だからあたし、魔女になるわ!」

大きく目を見開く。まさか、【魔女】が生まれるだなんて──!!


魔女になると、(宣言をすれば誰でも魔女になれる)一週間だけ桜国の仲間入りが出来る。その代わり、期間が終わると女王からの制裁を食らう。
その制裁を決めるのが、女王裁判と言われるものだ。

そんなの、数十年やっていない制度だから、私も忘れかけていたわ……美春すら知らないわ。


「覚悟は出来てるのかしら」

「出来てる!桜国に入ってる間に会社が出世して、大輔を手に入れて、本物の【女王】になるの!」

────そう。そういう事。


貴方は私を潰したいのね。



ならば私が返り討ちにしてあげるわよ。

8話→←6話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (107 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
72人がお気に入り
設定タグ:スクールカースト , オリジナル , 悪女主 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

水彩さん(プロフ) - 新垣好き。顔面も性格もめっちゃくちゃ好み。白髪に赤い目はマジで最強だと思う。無気力に目を細めてるの可愛い。 (2023年2月5日 16時) (レス) id: 4cafde4cc5 (このIDを非表示/違反報告)
♡may♡ - 智子ちゃんなに考えてるか分からなくて怖い笑(でもそこが良い) 北桜姉妹好きだ〜〜 (2023年2月5日 12時) (レス) @page48 id: 36194cd75e (このIDを非表示/違反報告)
JJ(プロフ) - めっちゃ面白い!大好きな作品です みんなキャラが立ってるし、設定も凝ってて何度も読み返したくなります!主人公のカリスマ悪女っぷりが最高💖占ツクにこういうオリジナル作品もっと増えてほしい⋯⋯ 推しは瑠華様、美春さん、姫香ちゃんです! (2023年2月4日 17時) (レス) id: 4ba4d42a9b (このIDを非表示/違反報告)
- 面白かったです!! (2022年1月10日 13時) (レス) id: 7670bcb048 (このIDを非表示/違反報告)
ただの森(プロフ) - ららちゃんがすこ・・・((( (2019年3月22日 17時) (レス) id: e652f182c4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:はるやん | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年2月24日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。