桜麗華学院の〈桜国〉

4話 ページ29

『ルール

学院中に散らばった四つの花びら全てを集めたチームが勝利。最下位チームが脱落。権利没収。

花びらの見た目は薄いピンク色のただの花びら。
偽物が大量にある為、間違えないよう注意すること。

制限時間は三十分。時間を過ぎてもこのホールに戻って来なかったチームは即脱落となる』


そこら中で安堵のため息が漏れる。確かにここまでは楽なゲーム『に見えるわ』。

「ここでそのチームを発表するわ。三人チームが四つ。一チーム目、リーダーは神田よ」

はいっ！と偉そうな笑みを浮かべて彼女は立つ。そして私は他に佐藤と咲花を呼んだ。

三人でキャッキャとしている。
いつその余裕ぶりが壊れるか、楽しみだわ……。

「二チーム目、リーダーは赤井、メンバーは中田、そして花蝶よ」

次は敢えて仲の悪い人達をグループにまとめた。でも、こう言う人達は案外仲良くなったりするのよね。

「三チーム目、えっと……リーダーは北桜姉妹の二人、他のメンバーは三宅よ」

姉妹が目を輝かせて立つ。一方三宅は怯えていて、姉妹を遠い目で見つめている。

何故なら、三人が退学する前、三宅は北桜姉妹に虐められていたから。

そう言う人達はチームにしなきゃ、でしょ？


「そして残った新垣、東雲、月雪が四チームよ。因みにリーダーは月雪よ」

この前の裁判で月雪が圏外に行ったのだけれど、何だか上級の人が退学にさせろって。

そして月雪のチームには退学する前に学院のアイドル二人と言われていた新垣と東雲を入れたわ。

イケメンがぶりっ子にどう対応するか。

ますます楽しみだわ。


「さあ、それでは蘇生大会第一ゲームを始めてほしいんだけど、その前に……」

美春に合図をし、赤ペンで大事な事を書かせる。


『特別ルール・裏切り者』

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