【utit】私 の 唯 一 の 友 達 だ っ た 君 が 私 を 忘 れ た 理 由【mfmf】

｡ ページ22

私が読んでいた本を真冬も読んでいると言っていて、共通点があったためすぐに仲良くなった。
話したり、放課後遊んだり。
６年生のとき、行く中学校が違うということを知った。
だからお互いに何かを作って渡そうという話になった。
卒業式が終わったあと、私は真冬に手作りの勿忘草で作ったお守りを渡した。
真冬からは勿忘草で作った栞を貰った。
勿忘草の花言葉は忘れないでということを知っていた私は真冬にそれを話した。
中学は違うけど、忘れないようにと言って勿忘草にした。

〜終了〜

『まぁ、高校になって会ったら相川は私のこと忘れてたんだけどさ』

私はつぶっていた目を開けた。
その時、ひっくという音が目の前から聞こえた。
いつのまにか下がっていた顔を上げ、見てみると一ノ瀬先輩からではなく、その隣に座っている坂田からだった。
ボロボロと涙を流す坂田に一ノ瀬先輩も驚いていたけど、私も驚いていた。

『なんで･･･坂田が泣くの･･･？』

「･･･だって･･･ずっと･･･Aちゃんが･･･頑張ってきてたって･･･そんなん知ったら･･･誰だって泣くに決まっとるやん･･･」

『･･･そんなんじゃ人は泣かないよ･･･』

私のために泣いてくれる坂田に、私も泣きそうになってしまう。
一ノ瀬先輩は坂田の背中を擦りながら、私の方を見た。

「･･･真冬になにがあったか･･･話すよ」

私は決意を決め、頷いた。

｡→←｡

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す