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Aside
声をかけたけど、集まってる場所に行ってしまった椎名さん。
「全く、仲がいいんだか悪いんだか。あいつらみんな、
不動総合病院に勤める医者の子供達でね。特にホラ、あの赤いシャツ。
森村っていうんだけど、理事長の息子なんだよ。」
「へぇ〜。」
「納得だわ。偉そうな理事長の息子はそういう息子にしかならない。
人の下に付くことを知らない人達なんだな、きっと。」
「(Aの奴、可愛い顔して意外と怖いこと言うんだよ。)」
「ようこそ、鬼火島へ。」
そんな声が聞こえたと思ったら、おじいさんがすぐ側に立っていた。
「研修所の管理人を務めております塚原です。」
「鬼火島?ここって不知火島じゃないんですか?」
「ご案内いたします。」
悲しみ 後悔 恨み…そんな人の思いがあまりに強い時、
怨念となってこの世界を漂うという説がある
鬼火とは、その怨念が火となって現れる心霊現象
そう、この不知火島
別名、鬼火島は、
そんな鬼火が集まる場所として語り継がれている
・
「これから二階の各部屋を掃除してもらいます。
あなた達はここから半分ね!」
「「「はい!」」」
掃除かぁ…実際、少しめんどくさかったりする←
「掃除道具、ここ。」
「うわっ!」
「危ねぇな、バイト。」
「はじめちゃん張り切りすぎ!
ってか、バイトって名前じゃありませんから!
覚えておいてくださいよ、加藤さん!!」
「は?なんだあのバイト、俺の名前…。」
「俺らの名前、全部把握してるらしいぞ。」
「バイト君たち、頑張って。」
「喜んで!」
椎名さんの奥で会話している加藤さん達なんか放っておこう。
私達は二階の各部屋の掃除の場所まで移動した。
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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年3月7日 20時