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Aside
私の体調も落ち着いた頃、はじめちゃんと一緒に椎名さんを降ろすために向かったのは新谷さんの所。
「新谷さん!ハシゴありますか?」
「ハシゴ?」
「あんな所に吊るされたままじゃ椎名さんがかわいそ過ぎる。
ハシゴがあればなんとか降ろせないかなって。」
「なるほど。」
「それが、なくなってるの。」
「「なくなった?」」
「うん、昨日島に着いてすぐ庭の手入れで使ってここにね…ここに、
ちゃんと立て掛けといたんだけどいつの間にかなくなってるの。」
ハシゴがなくなった…それって何センチなんだろう??
「それって何センチくらいなんですか?」
「いや〜伸ばしたら結構長いわよ。4mくらいかな。」
「ハシゴがなくなった…なんでそんなことを?」
「犯人が持ち去ったとか?椎名さんを吊り上げるために必要だった?
それにあのハシゴがあれば首吊りの状態もつくり上げることはできる。」
「これからまだそのハシゴを使うつもりなのか?あっ。」
はじめちゃんの走った方向に着いていくと、百日紅の間の下で止まった。
「森村さんの時も4mのハシゴを使えば、
あの百日紅の間の窓からは脱出は可能だった。」
「でもあの部屋の窓は…ホコリ溜まってたし…。」
「そうだよな…あ〜もう!ダメか。」
どんなトリック使ったのか…右へ振り返ると、
新谷さんが丁度ゴミ箱のゴミを捨てている所だった。
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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年3月7日 20時