ヒーローがログインしました！season3【歌い手】

ヒロイン！１１０ ページ17

ぴぴぴぴぴ…とアラームがなりめをさます。

昨日はあの後、まふまふさんと話してたら眠くなっちゃって寝たんだよね。

「…ある、ける、かな。」

本当はまだダメってうらたさんに言われてるけど、そっと冷たい床に足を下ろした。

足に体重をかけると、まだ少し痛むもののきちんと立ち上がれた。

そっと足を踏み出すと、ひたりと裸足が床に触れる音がする。

ちゃんと、歩ける。

なんてことはない動作だけど、少し落ち着いた。

「そういえば私、いつまで救護室にいなきゃいけないのかな。」

いい加減自分の部屋のベッドが恋しい。

お風呂とかは毎日介助ロボに運ばれてシャワーだけ浴びれてるけど、バスタブの中に入りたい。

服とかも、自分で選べてないから自分で選んだ服着たい。

つか今日そらるさんと出かけるんだよね。化粧したい。ヘアアイロンしたい。

でも歩き回ったらうらたさんに怒られるし、そもそもこの部屋には私の靴ないし。裸足で歩くのはちょっとどころじゃなく嫌。

仕方ない、ベッド戻って大人しくしてよう。

あ、そうだ。昨日まふまふさんと出かけたとき買った本でも読もう。

ヒーローについての知識を、もっと持っておきたいと思って買ったんだよね。

これから戦う上でも絶対知識はあって損じゃないと思うから。

授業ちゃんと聞いておけばヒーローについてもう少しちゃんとした知識があったのかもしれないけど、ちゃんと聞いてなかったんだよね。

まさか自分が能力もってて特別部隊に拾われるなんて全く考えてなかったし。

とりあえず、って感じで読み始めてみたけど、すぐにわからないことができてしまった。

私と同じ属性の人っているんだろうか。

本には、ヒーローの五属性のことが書かれていた。

でも私の力は血を吸った人と同じ属性になるからその五属性のどこにも当てはまらない。

私と同じ能力じゃないにしろ、こうゆうカテゴライズできない人っているのだろうか。

いたとして、どんな能力なんだろう。そして有利属性不利属性的なのはどうなるんだろう。きになる。

「あとでそらるさんとかに聞いてみよ。」

あの人なんでも知ってそうだし、ね。

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