ヒーローがログインしました！season2【歌い手】

ヒロイン！８４ ページ39

ロビーに行く道すがら、まふまふさんとくだらないことを話した。

多分だけど、姫さんに理不尽なことされて、どうしてもまふまふさん以外にチキってたのを汲み取ってくれたんだと思う。

好きな色は何色だとか、好きな食べ物は何だとか、初めて出会った人がするみたいな基本かつどうでもいい話をばかり話した。

ま「へぇ、ヴァンプって辛いの平気なんだ。少し意外。」

「まふまふさんこそ、刺激物苦手そうだなあと思ってました。」

ま「辛いのおいしいよね！こんど僕のオススメの店一緒に行こうよ。」

まふまふさんは感じが悪いって最初からずっと思ってたけど、打ち解けてしまえば先輩後輩の枠を感じさせないくらい気さくな人だった。

それに、ヒョロイと思ってたけど案外そうでもなった。

さすが特別部隊エース格、結構…筋肉がついていらっしゃる。

まぁそうだよなあ…あの大きな鎌振り回してるんだから筋肉あるよなあ…借りた時は必死だったからよく覚えてないけど重かった気がする。

ロビーに着くと、そこでは坂田さんがもう待っていた。

坂「個人的に好きなお店の個室予約しといたで！タクシーも回してあるからいこや！！」

坂田さんは人懐っこそうに笑う。

ぱちり、目があって、頭を撫でられた。

坂「なんもしやん。やから、そない怖がらんといて。楽しく行こうな。」

うっ…怯えてるって気づかれてた…。

でも、あれだな。坂田さん、ちゃんと目を見てくれるようになった。

少しは心開いてもらえたのかな。

ま「ちょっ坂田！僕より小さいくせに僕の頭越しにヴァンプ撫でないでよ！！」

あっ、坂田さん超背伸びしてる。

そっかまふまふさん身長高い…。

「ふっ」

微笑ましい光景。

私が坂田さんの背伸びを見て笑ってることに気がついたのか、2人も笑って一気に空気が解けた。

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