ヒーローがログインしました！season2【歌い手】

ヒロイン！８１ ページ36

自分の周りをそらるさんたちが囲んでいる。

ああ、でもまだ、眠い。

起きたくない。

…ここにいたくない。

私が帰る場所なんてないのに、帰りたくてたまらなかった。

なんで私、姫さんに撃たれなきゃいけなかったんだろう。ちゃんと、庇ったのに。

あのとき。

姫「あの戦いぶり、もしかしてあなたバケモノなんじゃないの？屋上から落ちても死ななかったみたいだし」

そう言って姫さんは、私に襲いかかって来た。

首を絞められてもがいていると、眼帯がずるっと外れて、目の上に乗っかっているだけになった。

「離して！」

ほんとに苦しくて、命の危険を感じて姫さんのお腹を蹴り上げてどかす。

すると姫さんは私をベッドから引き摺り下ろした。

姫「本性はそっち？ってかほんと、この眼帯とかもうざいんだよ！化け物にはいらないでしょこんなの！！」

姫さんはよくわからないことを喚いてから、私の眼帯を奪い取った。

そして、ぴたり。

私と姫さんの目があって、とまる。

姫「…やっぱり、バケモノなんじゃない。」

姫さんはそう言うと、銃を取り出してこちらに向け…。

そこからは意識が途切れ途切れになった。

姫さんは走ってどっかに行き、気がついたらうらたさんが横にいた。

姫さんのこと庇ってたのに、なんで私こんな目にあってるんだろう。

もうやだ。

「…もう、やだよぉ…」

ぼたぼたと頬を何かが伝っていた。

息が詰まって苦しかった。

もう周りに誰がいるとかどうでもよくなった。

どうすれば正解だったの。

どうすればよかったの。

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