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A、あらき、Geroはぐるたみんの船に乗ることになった
最初は年齢もあり受け入れられなかった三人も徐々に受け入れられた
ただ、Aは少し違う
“血濡れの狂乱者”の姿を目の当たりにした彼らはAを尊敬と共に恐れていた
あっという間に月日は流れ三年が経った
そしてその日、Geroのユティカを通じた師との手紙のやり取りが途絶えた
『……嫌な予感がする』
Aはぐるたみんの所へと向かい、師の様子を見に行きたいと交渉した
ぐるたみんはそれを了承しセリスのアジトへと向かうことになる
一週間後、アジトがある島に着きAとあらき、Geroとぐるたみんはセリスの元へと向かった
Aは弾かれるように飛び出す
(師匠、師匠！！)
アジトの奥、師匠の趣味でBARの用な作りになるその部屋のドアを開けたAはその場に立ち尽くした
倒れたテーブルや椅子
割れたビンやグラス
溢れたワインやカクテル
赤いシミが、床を染めていた
こじんまりとしたそのBRAの中央に転がっている黒いもの
ゆっくりとガラスを踏まないように近づくに連れてそれが仰向けに倒れている人間だとわかった
自分の顔を隠すように被っていたフードを取り、その顔を覗き込む
大量の血を流して倒れているその人間は
『っ……師匠！！』
抱き起こすとセリスはゆっくりと目を開ける
セリス「ああ、A……。油断してたよ、そしたら、この様だ……」
『話さないで！今手当てを……』
セリス「いい。……A、よくお聞き……これからお前に、まじないをかける。お前の殺しに対する、衝動を、封じる為に……」
『なんで、？』
セリスはふふ、と笑った
セリス「……お前は、多分今、殺すことに躊躇いを、感じている……違う？」
『っ！？』
この人は何故、知っているのだ
今、自分は殺すことを躊躇っている
もちろんまだ両親を殺した海賊たちのことを恨んでいる
でも、違和感を持ち始めていた
俺に大切な人がいるように相手にも大切な人はいて、それなのに相手を殺し、自分はのうのうと大切な人たちと共に生きている
もう殺したくない
誰かの死で誰かが悲しむのをもう見たくなかった
息を引き取ったセリスを埋葬したAはどこか吹っ切れていた
『……もう、誰も殺したくない。……殺さない』
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山犬(プロフ) - 哀原。さん» ありがとうございます！長いので一気は大変だったでしょう…。こちらこそ読んでいただきありがとうございました！ (2021年8月22日 21時) (
レス) id: ae4ffc859d (このIDを非表示/違反報告)
山犬(プロフ) - りょくちゃさん» ありがとうございます！一つ一つこだわって書き書きしたので、そう言っていただけて嬉しいです！こちらこそ長いお話を読んでいただいてありがとうございました！ (2021年8月22日 21時) (レス) id: ae4ffc859d (このIDを非表示/違反報告)
哀原。 - 友達に推されて一気に読みました。とても面白かったです。素敵な作品をありがとうございました。 (2021年6月2日 19時) (レス) id: 720f857f3f (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - 完結おめでとうございます...！そして長い間おつかれさまでした！わたしは、最近知って読ませて頂いてたのですが、それぞれのお話にすごく切なくて感動しました。素敵な作品をありがとうございます！ (2021年4月17日 17時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
山犬(プロフ) - ルナさん» ありがとうございます！長々と続いていましたが終わってしまいました(´∀｀)一つ一つ凝って書いたのでそう言っていただだけてとても嬉しいです！ご愛読ありがとうございました。 (2021年4月13日 19時) (レス) id: ae4ffc859d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山犬 | 作成日時：2020年4月3日 17時
