45.ガキの喧嘩 ページ47
楠城SIDE
千冬が場地君を頑張って止めようとしている。
椿「ッ!千冬!」
そんな…、鉄製の棒で殴るなんて…。いくら敵とはいえ千冬は場地君の腹心だったんだから…、どうしてそんなに場地君は悪者でいようとするんだろう。…そんなの誰の特にもならないのに。
武「うおおおおおお!!」
武道…!千冬と一緒に止めようと…、俺たちにも何かできれば…。っていうか、Aちゃんどこ行ったの!?
華「椿!よそ見するな!」
椿「…!チッ…!もう少し近づければ…!」
もう!数が多すぎるんだって!一人一人の力は弱いけど大勢でかかってきたら潰されてしまう。
「羽宮ッ!!!」
椿「うぉっ…!Aちゃん!?」
いきなりAちゃんがNo.3の名前を叫んだ。あのAちゃんが叫ぶなんて一体何があったの!?
椿「華相さん!」
華「場地が刺された。多分止めようとして叫んだんじゃないか?」
刺された…!?…最近の不良はどうしてみんな凶器を使おうとするんだ。俺らがやってるのはガキの喧嘩…、ただの殴り合いのはずなのに。どうして…殺人にまで持って行こうとする?…俺には理解できないよ。
そんなに昔って大事?
華「椿?」
椿「はいっ!」
華「喧嘩中に考え事するなよ」
怒られちゃった…。でもこれは俺が悪い。
椿「場地君は…」
…!すごい…、50人相手でもう頂点まで。俺も見習わないと。
花桐SIDE
…私はどっちを守るべき?一般的な回答は稀咲君を守ることだと思う、でも…、場地君は…。
場「ゴホッ…」
「…!場地君!」
あの時のかすり傷だって言ったのは…強がりだったってこと…!?このままじゃ…死んでしまう。どうしたら…。…落ち着いて…、一度冷静に状況を見るの。焦りは思考を鈍くする。
場「くそ…ここまでか…」
千冬が勢いよく駆け上がってきた。
「千冬…」
千「一虎…、一虎ぁぁ!!!」
「ッ…千冬、一旦抑えて。まだ場地君は死んでないわ、大丈夫。私が助ける」
敵だろうが味方だろうが関係ない…。抗争に死人は出させない…!それが…私の考え。
稀「やっぱヤベェ奴だな、一虎は!そうか!場地を芭流覇羅に引き抜いたのは、こうやって寝首をかくためか!!ねぇ、総長」
「…マイキー。…!」
怒りのあまり…表情を失っている。誰かマイキーを抑えないと羽宮を殺しかねない。でも私は今ここから動けない…。
…武道、…抑えられるとしたら…貴方だけよ。お願い…、どうか。
11人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:suffron* | 作成日時:2022年9月19日 20時