40.証人喚問 ページ42
花桐SIDE
本当に私たち不良なのかと自分でも疑いたくなるくらい、みんなでだらけていた一日だった気がする。私の作った料理も美味しそうに食べてくれたし。
時間が過ぎるのは早い。今日は10月の24日。場地君がいなくなってもう1週間は経っている。芭流覇羅との抗争についての話も全然上がらないし…。
…と思っていたら、
葵「Aちゃん!花垣が芭流覇羅のNo.3に連れて行かれた!」
「えっ?」
武道が…連れて行かれた。どうして武道が…?
「No.3って誰かわかる?」
葵「…確か、羽宮一虎!」
…!マイキーの兄を殺した…!
「何処に連れて行かれたかは?」
葵「…多分こっち」
桔梗に芭流覇羅のアジトであろう場所を教えてもらった。ビンゴ。思いっきり首のない天使の絵が描かれている。
私はバレないようにパーカーのフードを被り、顔を隠した。そして中に入り場地君を探した。身長的に女だってバレることは少ないし、シルエットも大きめのパーカーで隠しているから多分大丈夫。さて…、何処にいるかな。
「…いた」
誰かを殴っている…。…あれは…千冬?まさか芭流覇羅入りを認めてもらうために…!?…!羽宮君と武道もいた。
チ「これより証人喚問を始める!!」
場地君がスパイかを確かめるために武道を連れてきたんだ…。千冬の二の舞にならなくて安心したわ…。
武道は全て正直に話した。おかげですぐに帰してもらえそう。良かった…。
もうここにいる必要はないわね。千冬が心配ではあるけど死ぬまで殴り続けているわけじゃなかったから命の危険には及んでいない。
私はそっとアジトから出て、外で待っていた桔梗に見てきたことを伝えた。
葵「…証人喚問か…。いかにも芭流覇羅のしそうなこと。…あの人たちは本当に怖いの、人を平気で半殺しにするし」
…確かにね。あの子たちの雰囲気は東卍とは全く違ったわ、私たちとも。
「半間もいたわ。それと…、名前はわからないけど半間の右腕左腕のような人たち」
葵「…じゃあ多分椿が半間とやり合うことになって、私たちはその二人とやるのかな」
「そうね」
私たちより上かタメかくらいだったけど…、どれぐらいの強さかはちょっと見ただけじゃわからなかった。…もう少し重要な情報を手に入れられたら良かったんだけど、何10分もあそこにいるわけにはいかないし。
「…今日手に入れた情報はすぐに共有よ。みんなを集めるわ」
葵「了解、すぐ来ると思うよ」
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年9月19日 20時