27.平和な会話 ページ29
花桐SIDE
「って感じね〜。これでも簡単に話した方ではあるけど」
佐野は全然寝てなかった。たい焼き食べてたけど。
紫「これ以上に濃い話もあるけどしたら、Aちゃん怒るよな」
マ「は?何それ、聞かせろ」
「駄目よ、紫苑。あんな話」
マ「話せ!!俺に逆らうつもり?」
別に下についてる訳じゃないんだから逆らっても怒られる筋合いはない気がする。だって…あの話は本当に恥ずかしいだもの。あれ以上に恥ずかしい思いではないわ…。
紫「じゃー、言おうかな〜」
「紫苑!!」
紫「俺が高一の時、俺とAちゃんが結構な数の不良に絡まれてさ」
なーんで話し始めちゃうの!?
紫「まぁ、Aちゃん強いからそいつらのことは瞬殺だったんだけど。後ろからの奇襲で一発だけAちゃんがもらっちゃって、俺もその時いたからソイツさっさとぶん殴って気絶させたんだよね。…ここまではいつものこと」
「もういいから!!」
マ「ここでやめたら何も面白くないじゃん」
耳塞いでいようかな…。これ以上聞いたら顔真っ赤になりそう…。
紫「Aちゃんが自分の倒した不良に躓いて、そのまま俺に突っ込んできちゃったんだよね。いわゆる事故チューってやつ。キスだけでも真っ赤になっててすごい面白かったから、意地悪で舌入れたら俺までぶん殴られちゃった」
「〜〜〜!!!」
紫苑…!笑いすぎ…!!私にとってあれは一大事だったんだから…!私のファーストキス紫苑に奪われちゃうし、何なら深い方までしちゃったし!しかも事故だったんだからそのまま離れてくれたら良かったのに、なんで後頭部捕まえちゃうの…!
マ「俺恋バナとかわかんねぇけど、Aはめっちゃ顔真っ赤だね。それは面白い」
三「おいおい、そこら辺にしておけって」
紫「ははっ、あの時のAちゃんの顔もう一回見たいな〜」
「絶対しな…、…んむ…!?…ん〜〜!!」
紫「隙ありすぎ」
…またあの時と同じぐらいの強さで殴られたいのかしら?この人は…。
ゴスっという鈍い音と共に、紫苑がバタッと倒れた。何をしたかって?ただ脳天をグーで殴っただけよ。全く…、東卍の子だけじゃなくて羅賦良簾のみんなまでもびっくりしてるじゃない…。
「はぁ…はぁ…。あのね?好きでもない人とそんなことしたら駄目よ」
千「鈍いっすね、Aさん!こういう展開はよく少女漫画にあるやつです!俺、お前のこと好きだけど?って!」
…はい?
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年9月19日 20時