16.仲間との出会い ページ18
チビ花桐SIDE
私「すいちゃん、大丈夫だった?」
睡「…あ、うん…。ありがとう…」
すいちゃんは怯えていた。その恐怖が誰に向けられたものなのか私にはわからなかった。でも、不良を倒した後もすいちゃんは一緒にいてくれたし優しいままだったよ。
そして11歳の時、私は桔梗に会った。両親に対してちょっとだけ反抗したくて夜中に散歩していたんだ。すぐに帰るつもりだった。でも…、
?「やめてッ!!」
私と同じ歳ぐらいの女の子の声が路地裏から聞こえてきた。チラッと覗いてみると、高校生ぐらいの不良に絡まれている女の子がいた。
私「…女の子に…何しているんですか」
不「テメェには関係ねぇよ!!」
私「その子は私の友達です。関係あります」
不良の一人が私を殴ろうとしたけど、私はそれを軽々避けて背負い投げをした。そして仰向けに倒れた不良を馬乗りにして首を絞め、そのまま落とした。
私「次やられたいの…誰ですか」
不良たちは顔を真っ青にして散っていった。
私「…大丈夫だった?」
?「う…ん…。え…っと、私…葵…桔梗っていうの。さっき…友達って…」
そうだよね。知らない人にいきなり友達だって言われたら怖いよね…。
私「あぁ…ごめんなさい。関係ないって言われたから…、友達なら助ける理由になるかなって思って。つい…とっさに」
桔「ううん…、友達って言ってくれて…助けてくれて嬉しかった…。だから…ホントの友達になりたい…。駄目?」
私「…!…全然駄目じゃない!私は花桐A」
桔「良かった…、じゃあこれからよろしくね!Aちゃん!」
これが桔梗との出会い。11歳の一番残っている記憶はこれぐらいかな。
12歳の時は…鮮明に覚えている。私の全てが変わった。
私は勉強に飽きてよく外で遊ぶようになっていた。家に帰らないこともたびたびあって、両親たちが寝ている時にだけ家に戻った。学校もサボって、ずっと自分の好きなことばかり。
楽しかった。初めて自由を感じることが出来た気がする。澄み渡る青い空は私を歓迎し受け入れてくれる…。
紫「おー、優等生ちゃんがこんな危険な場所にいるなんてね」
私「誰ですか?」
紫「俺は華相紫苑。君は?」
私「私は花桐Aです」
名前を言うと、華相と名乗った人は驚いたようなそぶりをした。
紫「君が噂の…!最近色んな不良ボコってるって聞いたよ!こんな小さな女の子がねぇ、世界は本当に不思議なことばかりだなァ〜」
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年9月19日 20時