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竜胆SIDE
「貴方ばかりを責めることはしません。貴方と深く関わってしまった私も悪いのですから」
俺の目を一切見ずにAはそう言った。
「…私は自分の意思で…、好きを理解したくて貴方を知ろうとした。でもそのせいで他の人まで巻き込まれてしまうのは…、嫌です」
竜「……」
「やっぱり…これ以上関わるのは…」
この後の言葉は聞きたくない。俺はAを強く抱きしめて口を塞いだ。うるさいと思ったら塞いでもいいと言っていたから。
竜「まだ…その言葉は…聞きたくねぇ」
「貴方は…ずっと私の傍にいることなんて出来ない。今回はまだ死ななかったから良かったものの、次またこうやって貴方のいない時に誰かが来たら今度こそ死んでしまうかもしれない」
竜「…でも俺は…、お前といたい」
「…それは…あまりにも無責任では」
んなことは…言われなくてもわかっている。
それでも…、
医「手術は終わりました」
「あの方は…何週間ほど入院することになりますか?」
医「それはまだ決まっていませんが、起きてから最低でも2週間は入院してもらいます」
「…わかりました」
Aは説明を聞くために医者と違う部屋に入っていった。あの女は病室に運ばれ、呼吸器を付けられている。俺は…帰った方が良いか。後でAに連絡をいれよう。
前「竜胆さん、お疲れ様です」
竜「あぁ、Aにこってり絞られた」
前「それは…疲れますね」
竜「半分以上は俺のせいだから仕方ないけどな」
アイツが自分を責める理由はない。半分以上というか…、全部俺のせいだ。
あの女の状態なんてどうでもいい、アイツが死ななくてよかった。でもアイツの言っていた通り、今回助かっても次はないかもしれない。
前「次の仕事が入ってますよ。疲れているのはわかりますが、行きましょうか」
竜「…わかった」
最善の判断は、アイツと別れること。わかってる、頭では理解している。
前「Aさんとのことは後で考えてください。今すぐ決めないと駄目なほどあの人ってせっかちなんですか?」
竜「いや…、一応心は広い奴だと思う」
前「なら、少しぐらい時間を空けても大丈夫ですよ。はい、ここです」
…Aの店じゃねぇか。なんでこんなとこに連れてきたんだ。
前「先ほどこの店に爆弾が投げ込まれ、女性が一名重傷を負ったようです。…って、言わなくてもわかりますね。爆弾を投げ込んだ奴はあの店の店長と仲間だそう」
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suffron*(プロフ) - ゆいとこさん» コメントありがとうございます!三ツ谷君が最推しなんで結構序盤絡ませていきたいと思ってるんです!これからも頑張りますね! (2022年11月18日 15時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!(おめでとう…なのか?)いつも楽しく読ませていただいてます!!三ツ谷くん出てくるんですね!今後の展開がすごく楽しみです♪無理せず更新頑張ってください!! (2022年11月18日 15時) (レス) @page1 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月17日 23時