〃 ページ23
絡繰SIDE
「まぁいいや。それより、五条。何か言いたそうな顔だね。何か話してくれないと俺の怒りが爆発しそうだ」
「何か…。あぁ、じゃああれについて話そうかな」
少し首を傾げた後、五条は話し出した。
「僕はさ、性格悪いんだよね」
…?今更か?
「知ってます」
「おい、そこでキリっとすんな〜」
「伊地知、後でマジビンタ」
マジビンタ…?…マジのビンタ?
「教師なんて柄じゃない、そんな僕がなんで高専で教鞭をとっているか。聞いて」
「はーい」
「夢があるんだ」
夢…、それは僕にもある。僕の夢は…恐ろしいものだから別に言わなくてもいい。というか、言わない方がいい。…僕も…一歩間違えたら夏油のような呪詛師になっていたかもしれないからね。
…?…悠仁?
…何か…気配が変わった。まだ…完全に死んでいなかったのかな、中で宿儺が暴れているみたい。
「悠仁のことでもわかる通り上層部は呪術界の魔窟。保身馬鹿、世襲馬鹿、高慢馬鹿、ただの馬鹿。腐ったミカンのバーゲンセール」
「ブフッ…!」
腐った…ミカン…!バーゲンセール…!面白い例えをするなぁ、五条は。でも…同感だよ。馬鹿ばっかりだ、どいつもこいつも若人の青春を一瞬で奪い去ろうとする。…自分のためにね。
「そんなクソ呪術界をリセットする。上の連中を皆殺しにするのは簡単だ。でもそれじゃ首がすげ替わるだけで変革は起きない」
「うんうん」
「そんなやり方じゃ誰もついてこないしね。だから僕は教育を選んだんだ、強く聡い仲間を育てることを」
五条がこんなに真面目に話しているなんて…、俺初めて見たんだけど。…ただのクズじゃないことはわかっていたけどさ、呪術界をリセットするなんて大きな夢を持っていたんだね。五条。
あ、でも手伝わないよ。俺はどちらかと言えばさっさと殺して頭を代えたい派だから。…育てるのを邪魔するわけではないけど勝手にしてくれって感じ。
「ちょっと君たち、もう始めるけど。そこで見てるつもりか?」
「家入…、後ろ…」
俺は家入の後ろを指差した。
そこには…、
「おわっ!!フルチンじゃん!!」
「あははははっ!マジで?どういう風の吹きまわしだ?宿儺。お前が悠仁を助けるなんて…、ふっ…ふははっ!」
「絡繰さんが…爆笑している…」
「いや〜、ごめん。めっちゃ不謹慎だね」
死人が生き返るなんて…。いや…やっぱりまだ死んでいなかったんだ。
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suffron*(プロフ) - 紫さん» わぁ〜!ありがとうございます! (2022年4月30日 0時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 好きです!更新頑張ってください (2022年4月29日 23時) (レス) @page4 id: 45b1199f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年4月29日 15時