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乙骨 視点
狗巻
「 おかか!! 」
乙骨
「 どうしたの? 」
乙骨
「 あれ?本当だ。
" 帳 " が上がらない 」
狗巻くんが呪霊を倒して商店街から出ようとしたが、
帳が上がっておらず出ることができなかった。
乙骨
「 これじゃあ出られないね 」
その時、背後に嫌な感じがした。
乙骨、狗巻
「 !! 」
乙骨
( なんだこの呪い…!!
今までのとは気配が… )
呪霊
『 ゾんば 』
乙骨
「 ?? 」
僕と狗巻くんの間に謎の光柱ができる。
狗巻
「 ! 」
乙骨
「 わっ、 」
狗巻くんが咄嗟に判断して僕を押す。
その瞬間、地面に穴が開いた。
そして光線に掠っていた狗巻くんの指から嫌な音と
何かが転がるような聞こえる。
乙骨
「 狗巻くん!!! 」
狗巻
「 " 捻れろ " 」
呪言の力で呪霊の左腕は簡単に捻れた。
ただ致命傷になるには浅いようだ。
狗巻
「 !、ゲホ、ゲホッゲホッ、 」
呪霊は狗巻くんに向かって光線を放つ。
乙骨
「 ! 」
僕は何も考えずに狗巻くんを抱えて、
光線の範囲から引っ張り出した。
そのまま狗巻くんの腕を肩に回して呪霊から離れることに、
乙骨
「 なになになに、なに!?アレ!!? 」
乙骨
「 呪いっ…低級って言ってたのに!!
話が違くない!?? 」
乙骨
( あのサイズなのに小学校のデカブツよりもずっと怖かった… )
乙骨
「 そうだ!!狗巻くんケガ…
指大丈夫!? 」
狗巻
「 じゃげ 」
乙骨
「 あぁ!!そんな下手にイジんない方が… 」
乙骨
「 …ごめん、 」
狗巻
「 ! 」
少し落ち着いて呪霊の様子を探ることにした。
乙骨
( 追ったりこっちを探ってる様子はない。 )
乙骨
( でも…帳が上がらない以上祓うしかないんだよね? )
その時、狗巻くんがフラフラと立ち上がり歩いていく。
乙骨
「 狗巻くん!! ( 小声 ) 」
乙骨
「 もう動いて大丈夫なの? 」
狗巻くんに近寄ると僕の方に腕を出した。
狗巻
「 ごん゛ぶ 」
乙骨
「 ! 」
狗巻
「 ゲホッ 」
乙骨
「 え… 」
乙骨
「 一人で行くってこと? 」
狗巻くんは僕の問いには答えずに再度歩き始めた。
乙骨
「 …っ…、 」
乙骨
( 喉も枯れてるし、薬もないのに… )
乙骨
「
でも大丈夫だよ。 」
乙骨
「 二人で頑張ろう!! 」
狗巻
「 …! 」
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作者名:珀 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/72190cc3072/
作成日時:2024年3月25日 20時