法の裁きで我慢してください ページ43
乱「へ…」
乱歩さんは私の行動に固まって動かなくなる
乱「A、僕ね、僕はAのことを信じて助けを待っていたのになんでAがそんなに心配するんだ、僕のこと信用してないからだって思ってたんだ」
『…知ってます』
乱「…でもね、違った。僕も今すごく心配だったんだ。Aを失うのが怖いと思った」
乱歩さんは行き場を失っていた両手をそっと私の身体に回して抱きしめる
乱「心配してくれてありがとう」
『いえ…私も…心配かけてごめんなさい』
乱「A…嫌いなんて言ってごめん。酷いこと沢山言ってごめん。傷つけてごめん。最低でごめん。自分勝手でごめん」
『らんぽ…さん…?』
震える声で乱歩さんは呟くように話す
乱「好きになってごめん」
『っ…』
息を吐くように言われた言葉に私はそれを飲み込む
(『好きになってくれなんて頼んだ覚えはありません!いつものウザイのがなくなってせいせいします!』)
『やだ…謝らないで…ください。乱歩さん、ごめんなさい。私、いやです…乱歩さんと話せなくなるの、すごく嫌です』
乱「A?」
『好きになってごめん…なんて、…言わないで…ください』
あー…声震える…でも、そんな言葉ばかりポロポロと溢れてくる
乱「全く、話は最後まで聞きなよ」
乱歩さんはそっと私の濡れた髪を撫でた
乱「A、こっち見て」
乱「でも、僕は諦める気はないよ。言っただろ?容赦はしない。僕は我慢が出来ないたちなんだ、欲しいものは必ず手に入れるって」
その翠色の瞳に見つめられる
警察のサイレンの音が聞こえた。でも、そんなことどうでも良くなるくらいにその瞳に吸い込まれる
『…ぇあ…う…』
言葉を探してキョロキョロと視線を動かす
さっきまで止まらなかった言葉はプツンと途絶える
乱「っ〜〜〜あぁ、もう!可愛い!!ほんとに天使!!」
乱歩さんは強く私を抱きしめてそう騒いだ
『いっ……』
傷の痛みに私は顔を歪めた
乱「A、怪我してるの?」
乱「…あいつらにやられたの?」
『え、あ、はい…』
乱歩さんはすっと立ち上がった
『乱歩さん?』
乱「……ちょっとあいつら再起不能にしてくる」
『ま、ちょ…!ちょっと!待ってください!そんなことしたら乱歩さんが捕まりますから!』
私は必死に乱歩さんを引き止める
乱「うるさい、離せ。男にはやらなくちゃいけない時があるんだ」
『ダメですって…!』
乱「はーなーせー」
嬉しいけど絶対ダメです
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ランポッポの眼鏡になりたい - いいお話でしたぁあぁ 完結しちゃうなんてぇぇぇええ(;ώ;) でも完結おめでとうございます(;ώ; (2023年1月15日 21時) (レス) @page49 id: b523133505 (このIDを非表示/違反報告)
ミミッキュ - 大好きですありがとうございます‼ (2023年1月7日 17時) (レス) @page50 id: 763a55f7bf (このIDを非表示/違反報告)
藍素(プロフ) - 完結おめでとうございます!(*^▽^)/★*☆♪ (2022年12月10日 22時) (レス) @page50 id: 81a29d8f69 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 完結おめでとうございます!! (2022年12月9日 18時) (レス) id: b0ccef1124 (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - もういつも更新をワクワクしながら待ってます!スゴイ楽しみすぎて!!更新頑張ってくださいね! (2022年11月18日 22時) (レス) @page27 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こみゅな | 作成日時:2022年11月9日 12時