何故か世界一の名探偵に溺愛されてるんですが

別にときめいたわけじゃないです ページ15

乱｢はぁ…今日もAが尊い｣

『それを本人にくっつきながら言うってどうなんですかね』

椅子に座ってる私にくっつきながら乱歩さんは話していた

振り払うのもめんどくさくてそのままにしていたけど…鬱陶しい

乱｢人はいつ居なくなるか分からない、だから言えるうちに言っておかないとダメだろう？｣

『すごくいいこと言ってるのに乱歩さんが言うと気持ち悪いのはなんででしょうね？』

『それについて一緒に解明しません？』

乱｢今一緒にって言った！？僕とAで一緒に！？｣

『あ、前の言葉は無視なんですね』

乱歩さん今日も騒がしい…

乱｢国木田、知ってるか。本物の天使には羽がないんだ｣

国｢は、はぁ…｣

『何言ってるんですか』

乱｢そうか、女神なのか｣

『気を確かにしてください』

国木田さんなんてもう訳が分からないって顔してるよ

乱｢君を前にして正気でいられる奴がおかしいんだ｣

『私は麻薬か何かですか？』

乱｢そうだよ、1度ハマってしまえば抜け出せない。罪な女だ｣

『そういう意味で言ったんじゃないんで肯定しないでくださいよ』

乱｢好きだよ！｣

『はぁ…』

全開マイペーススピーカーに私は思わずため息が出た

…毎日毎日…よく飽きないものだ

そもそもどうして私なんだろう…

ここには私より素敵な人がいっぱいる

与謝野さんは凄く大人な女性で綺麗な人…なおみちゃんは少しお兄さん…元いい谷崎くんへの対応がすごいけど…強く、自分の意思を曲げない。鏡花ちゃんは可愛らしくクールだ、春野さんは少しおっちょこちょいで明るい…ここの探偵社に素敵な人は沢山いる

なーんで…私なんだろうなぁ…

それも2年間ずっと…

背中にある温もりを…私は感じながらぼやっと考える

乱｢A好き、好きだよ｣

乱｢へグッ…｣

私が立ち上がると押し出された椅子によって乱歩さんのお腹を直撃する

『休憩入ってきます』

乱｢え｣

私はドアの前まで歩いて振り返った

『……来ないんですか』

乱｢！行く！行くから！ちょ…あぁぁぁ…！待って！待って！｣

乱｢うわっ！？いっ…！？5秒、いや、3秒で行くから！｣

ドタバタ、ガッシャンバタンと激しい音と共に乱歩さんは転がるように私の元に来た

乱｢じゃあ、僕Aとデートしてくるから｣

ドヤ顔をして乱歩さんは探偵社のドアを閉めた

〜〜〜

国｢すごいな｣

太｢机にぶつかったのあれ青タンできてるだろうね｣

いや、ほんとに心臓止まるかと…→←後輩にメンチ切らないでくださいよ

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