【続編】幼なじみに失恋しました【神威】

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【A】




総ちゃんを押し退けて私は倉庫から出た。
不思議と涙が出ないのは自分の発言に後悔が無かったからだろう。


私は間違ったことを言っていない。
自信を持って堂々と言い放つことが出来て良かった。


それに、今の私はなんだかスッキリしている。
信念を曲げずに言えたことや、神威くんたちへの思いが強く分かったから。
夜兎高生は私の大切な友達で、神威くんは────────中でも、一番特別な存在。




お妙「あ、いたいた。Aちゃーん！」




教室に近づくと妙ちゃんが私を呼んだ。
もしかして探していたのかな？
私はすぐに妙ちゃんの元に駆け寄る。




A「どうかしたの？」




お妙「本当に申し訳ないんだけど、明日の仮装コンテスト出られないかしら？1人欠席することになっちゃって…」




お妙ちゃんが私に頼むのも無理はない。
妙ちゃんは今年劇のヒロインとしても出るし、九ちゃんも仮装コンテストに出る。


人前に出るのは苦手だけど九ちゃんがいるなら引き受けよう。
それに明日は────────神威くんが観てくれるから。




A「分かった。私出るよ」




お妙「ありがとうAちゃん！！」




A「仮装って私はなにに化けるの？」




お妙「これよ」




私は目を輝かせた。
え、一番楽な仮装じゃん！！




A「私だけ着ぐるみでいいの？！」




お妙「熱中症にならないよう気をつけてね」




顔も見えないしラッキー。
私は訳の分からんでっかい熊の着ぐるみを着ることになった。
ちなみに一度試しに着て叔父さんに見せると「シュール過ぎる」と言われた。

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