【続編】幼なじみに失恋しました【神威】

96 ページ46

【A】




今日は久しぶりに制服以外でスカートをはいた。
タイトスカートはシルエットがはっきりと見えてしまいがちなため正直着るか迷ったけど割と平気だった。


私は軽い足取りで集合場所へ向かった。
待ち合わせは午後2時。
商店街のすぐ近くにあるコンビニ前だ。




A「え」




私は目をぱちくりさせた。
だっていつも集合時間守らない神威くんがもう来てるんだもん。
何か不吉なことが起こる前兆かと疑った。


そしてなんというか…
神威くんってあんなにかっこよかったっけ？！
なんか今日いつにも増してキラキラしてるんだけど？！
周りに少しだけ女性集まってひそひそされてるよ？！


今からあそこへ向かうと思うと気が引けた。
私大丈夫かな？
ブスが現れたとか思われない？
私は意を決して神威くんの元へ向かった。




A「神威くん」




神威「わお、今日のA可愛い」




神威くんは私を見るなり目を輝かせた。
そして周りの視線を無視して私の元へ駆け寄り手を繋ぐ。
神威くんがそのまま歩き始めたことによって何とかその場から離れられることが出来た。



A「今日珍しく早いね」




神威「A驚かせようと思って。どうだった？」




A「不吉な予感がした」




神威「なにそれ」




神威くんは嬉しそうに笑った。
やばい…今日フィルターかかりすぎてる気がする…


私ってメンクイだったっけ？
なんでこんなイケメンが隣で歩いてんの？
なんか怖くなってきた。
私今から死ぬんじゃないの？




神威「A、眉間にシワ寄ってるよ。どうかした？」




A「………近々殺されそう」




神威「え、なに。Aもヤンキーデビューした？」




神威くんは正真正銘私の彼氏だ。
というか神威くんは私の初カレだ。
そんな彼とこんな日常を送れるなんて夢にも思わなかったから慣れないのかも。


また今日は付き合ってから初の記念すべきデート。
存分に楽しんで良い思い出を作ろう。




A「今日お昼食べてないからめっちゃお腹空いてるんだよね」




神威「俺もお腹空いた〜。あ、まずあれ食べよ」




神威くんが指差したのは大人気のチーズホットドッグだった。

97→←95

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す